
ブルーマップとは?できることや見方、値段までわかりやすく解説します
不動産の調査や取引に関わる中で、「ブルーマップ」という言葉を耳にしたことはありませんか。ブルーマップは、不動産のプロフェッショナルが業務で利用する特殊な地図であり、一般的な地図では得られない詳細な情報が記載されています。この記事では、ブルーマップとは何か、という基本的な知識から、具体的な見方、活用方法、入手方法までをわかりやすく解説します。
目次[非表示]
- 1.ブルーマップとは?不動産調査の基本ツール
- 2.ブルーマップでわかる4つの主要な情報
- 2.1.土地を特定する「地番」
- 2.2.公図を請求する際に必要な「公図番号」
- 2.3.建てられる建物が決まる「用途地域」
- 2.4.建物の規模を制限する「建ぺい率・容積率」
- 3.ブルーマップと他の地図との違い
- 3.1.一般的な住宅地図との違い
- 3.2.法務局の公図との違い
- 4.ブルーマップの具体的な活用シーン
- 5.ブルーマップの入手・閲覧方法
- 5.1.ゼンリンの窓口やオンラインストアで購入する
- 5.2.オンラインの地図サービスを利用する
- 5.3.国会図書館や地域の大きな図書館で閲覧する
- 5.4.法務局で閲覧する
- 6.ブルーマップを利用する際の価格と注意点
- 6.1.冊子版の価格は数万円から
- 6.2.情報の更新時期に注意する
- 6.3.最終確認は必ず法務局の情報で行う
- 7.まとめ
ブルーマップとは?不動産調査の基本ツール
ブルーマップは、株式会社ゼンリンが発行している「住居表示地番対照住宅地図」の通称です。不動産取引や金融機関の担保評価、相続手続きなど、正確な土地の情報が求められる場面で不可欠なツールとして広く活用されています。
住宅地図と公図を重ね合わせた地図
ブルーマップの最大の特長は、私たちが普段目にする建物の名前や居住者名が記載された「住宅地図」の上に、法務局が管理する「公図」の情報を重ね合わせている点です。公図とは、土地の区画(筆)や地番を示した図面のことで、登記の際に利用されます。この二つの地図を統合することで、私たちは住所(住居表示)を手がかりに、その土地の正確な地番を簡単に調べることができるのです。
青い文字で地番などが記載されている
なぜ「ブルーマップ」と呼ばれるのかというと、その名の通り、地図上に公図の情報が「青色」で印刷されているためです。具体的には、土地の境界を示す線(公図界)や、土地を識別するための番号である地番などが青い文字や線で表現されています。これにより、住宅地図の黒い文字情報と、公図の青い文字情報が視覚的に区別され、情報を読み取りやすくなっています。
項目 | 記載内容 | 特長 |
ブルーマップ | 住宅地図情報と公図情報を重ね合わせた地図 | 住所から地番を特定できる。不動産取引の専門家向け。 |
住宅地図 | 建物名、居住者名、道路情報など | 各種業務における建物情報の確認や行き先の把握等で利用される。 |
公図 | 土地の区画(筆)、地番、隣地との境界 | 法務局で管理され、登記情報と関連付けられている。 |
ブルーマップでわかる4つの主要な情報

ブルーマップには、不動産の価値や権利関係を把握するための重要な情報が凝縮されています。ここでは、特に重要な4つの情報について解説します。
土地を特定する「地番」
地番とは、登記所が土地一筆ごとに付与する番号のことです。私たちが普段使う「住所(住居表示)」とは異なる体系で管理されています。不動産の登記事項証明書を取得する際には、この地番が必要不可欠です。ブルーマップを使えば、目的の建物の場所から、そこに割り当てられた青文字の地番を直接確認できます。
公図を請求する際に必要な「公図番号」
ブルーマップには、「公図34」といった形で公図番号も記載されています。これは、法務局で特定の公図を請求する際に必要となる番号です。ブルーマップで大まかな位置関係を把握した後、より正確な土地の形状や隣地との境界を確認するために公図そのものを取得したい場合に、この番号が役立ちます。
建てられる建物が決まる「用途地域」
都市計画法に基づき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途が制限されています。これを「用途地域」と呼びます。ブルーマップには、「商業地域」「第一種低層住居専用地域」といった用途地域が色分けや記号で示されています。不動産の評価や開発計画において、その土地がどのような用途に利用できるかを知ることは極めて重要です。
建物の規模を制限する「建ぺい率・容積率」
用途地域と合わせて、その土地に建てられる建物の規模を制限する「建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)」と「容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)」も記載されています。これらの数値は、土地の利用価値を測る上で重要な指標となります。例えば、容積率が高いほど、より大規模な建物を建てられる可能性があります。
情報の種類 | 内容 | 活用シーン |
地番 | 土地を登記上特定するための番号 | 登記事項証明書の取得 |
公図番号 | 法務局の公図を特定する番号 | 詳細な公図の請求 |
用途地域 | 建築できる建物の種類や用途の制限 | 不動産評価、建築計画 |
建ぺい率・容積率 | 敷地面積に対する建物の規模制限 | 不動産評価、建築計画 |
ブルーマップと他の地図との違い
ブルーマップの役割をより深く理解するために、一般的な「住宅地図」や法務局の「公図」との違いを整理しておきましょう。
一般的な住宅地図との違い
一般的な住宅地図は、建物名や居住者名、道路の名前などが記載されており、「特定の場所へ行く」ことを目的としています。一方、ブルーマップはこれに加えて地番や用途地域といった登記や法律に関わる情報を付加しており、「その土地の法的な情報を知る」ことを目的としています。つまり、ブルーマップは住宅地図の利便性と、不動産取引に必要な専門情報を両立させた地図と言えます。
法務局の公図との違い
公図は、土地の区画と地番を法的に示すための図面ですが、必ずしも現地の状況を正確に反映しているわけではありません。古い時代に作成された公図も多く、縮尺が不正確な場合や、建物情報が一切記載されていないため、公図だけを見て現地の場所を特定するのは困難です。ブルーマップは、この公図を最新の住宅地図と重ね合わせることで、地番と実際の建物の位置関係を明確にしています。
地図の種類 | 主な目的 | 主な情報 |
ブルーマップ | 土地の法的な情報の把握 | 住所、地番、用途地域など |
住宅地図 | 現地へのアクセス、場所の確認 | 建物名、居住者名、道路名 |
公図 | 土地の登記上の区画の確認 | 地番、土地の形状・隣接関係 |
ブルーマップの具体的な活用シーン

ブルーマップは、その専門性の高さから、さまざまなビジネスシーンで活用されています。
活用シーン | 主な利用者 | ブルーマップで確認する情報 |
不動産売買仲介 | 不動産会社 | 地番、前面道路 |
融資の担保評価 | 金融機関 | 用途地域、建ぺい率・容積率 |
相続手続き | 税理士、司法書士、個人 | 地番、土地の位置関係 |
建築計画 | 設計事務所、建設会社 | 用途地域、各種法規制 |
不動産取引で登記事項証明書を取得する
不動産会社が売買の仲介を行う際、対象物件の所有者や権利関係を確認するために登記事項証明書を取得します。この請求には地番が必須となるため、ブルーマップで住所から地番を特定する作業が最初のステップとなります。
金融機関が不動産の担保価値を評価する
金融機関が不動産を担保に融資を行う際には、その不動産の価値を正確に評価する必要があります。ブルーマップに記載された用途地域や建ぺい率・容積率、前面道路の幅員といった情報は、担保評価額を算出するための重要な基礎データとなります。
相続時に土地の情報を正確に把握する
土地や建物を相続した場合、相続税の申告や所有権移転登記の手続きが必要になります。その際、相続財産となる土地を正確に特定し、その評価額を計算するためにブルーマップが利用されます。特に複数の土地を相続した場合などに、その位置関係を把握するのに役立ちます。
建築計画で用途地域や各種制限を確認する
設計事務所や建設会社が新たな建築計画を立てる際、計画地の用途地域や建ぺい率・容積率などの法的な制限を事前に確認する必要があります。ブルーマップは、こうした建築に関わる規制を地図上で視覚的に確認できるため、計画の初期段階で重宝されます。
ブルーマップの入手・閲覧方法

専門的な地図であるブルーマップですが、一般の人が入手したり閲覧したりする方法もいくつかあります。
ゼンリンの窓口やオンラインストアで購入する
発行元である株式会社ゼンリンの公式オンラインストア「ZENRIN Store」から直接購入することができます。市区町村単位で販売されており、冊子版やファイル版が提供されています。
オンラインの地図サービスを利用する
近年では、冊子版だけでなく、オンラインでブルーマップを閲覧できるサービスも提供されています。ゼンリンデータコムが提供する法人向けサービスのほか、他の不動産情報サービス会社が提供するシステム内でも利用することが可能です。月額料金制などが一般的で、業務で頻繁に利用する場合に便利です。
国会図書館や地域の大きな図書館で閲覧する
国立国会図書館(東京本館)には全国のブルーマップが所蔵されており、館内で閲覧することができます。また、地域の大きな公立図書館でも、その地域や近隣のブルーマップを所蔵している場合があります。ただし、貸し出しはできず、館内での閲覧や著作権法の範囲内での複写に限られます。
法務局で閲覧する
各地域の法務局にも、管轄エリアのブルーマップが備え付けられており、無料で閲覧することができます。登記事項証明書を取得する際に、窓口で地番がわからない場合にその場で確認するといった利用が可能です。
入手・閲覧方法 | 費用 | 特長 |
ゼンリンから購入 | 有料(高価) | 最新版を所有できる。 |
オンラインサービス | 有料(月額制など) | PCで手軽に閲覧できる。業務での利用に便利。 |
図書館 | 無料(複写は有料) | 全国版(国会図書館)や地域版を閲覧できる。 |
法務局 | 無料 | 管轄エリアのものを閲覧できる。 |
ブルーマップを利用する際の価格と注意点

ブルーマップは非常に便利なツールですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
冊子版の価格は数万円から
ブルーマップの冊子版は、専門的な情報が詰まっている分、市区町村によって異なりますが、価格は1冊あたり数万円程度になることが一般的です。
情報の更新時期に注意する
ブルーマップは毎年または数年に一度更新されますが、情報のすべてがリアルタイムで反映されるわけではありません。特に都市計画の変更などは、発行のタイミングによっては古い情報のままになっている可能性があります。利用する際には、地図の発行年月日を必ず確認することが重要です。
最終確認は必ず法務局の情報で行う
ブルーマップは非常に精度が高い地図ですが、あくまでも登記情報を「対照」させるための参考資料です。不動産の権利関係や正確な土地の境界など、最終的な確認は法務局で、登記事項証明書や公図、地積測量図などを取得して行うのが確実です。
注意点 | 具体的な内容 |
価格 | 冊子版は1エリア数万円から |
情報の鮮度 | 発行年月日を確認し、最新の情報を参照する必要がある。 |
法的な効力 | あくまで参考図であり、最終確認は法務局の公的な資料で行う。 |
まとめ
本記事で解説したように、ブルーマップは地番や用途地域を正確に把握できる、不動産調査に不可欠な専門地図です。この専門家向けの地図が、ついにZENRIN Maps APIの新機能として利用可能になりました。
不動産業界の方は、これまで冊子で確認していた地番や各種情報を自社のシステムに直接連携させ、調査業務を飛躍的に効率化できます。
そして、この高精度な地図データは、物流や配送業界が抱える「ラストワンマイル」の課題も解決します。住宅地図と公図が重なった詳細な地図データを活用することで、これまで特定が難しかった大規模マンションの正確な棟や、複雑な建物の正しい出入り口をピンポイントで把握できるようになります。誤配の削減や配達ルートの最適化に直結し、現場の生産性を大きく向上させます。
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