ニュースリリース

「令和4年度物流パートナーシップ優良事業者表彰」において
「物流DX・標準化表彰」を受賞しました

2022年12月22日

 株式会社ゼンリンデータコム(所在地:東京都港区芝浦、代表取締役社長:清水 辰彦、以下、ゼンリンデータコム)がパートナー企業として参画した取り組みが、「令和4年度物流パートナーシップ優良事業者表彰」において「物流DX・標準化表彰」を受賞しました。

■取り組みについて
事業者名:江崎グリコ、ゼンリンデータコム、鴻池運輸、ライナロジクス、誠和、ダイセーエブリー二十四
主な概要:納品条件が厳しく効率化が難しいチルド販売物流において、配送ルート最適化のためにこれまで担当者が経験に基づいて行ってきた作成を、AI配車システムを活用した作成に切り替えました。そして、最適化した配送ルートモデルを運行可能にするため、得意先と納品条件を見直し、物流事業者と車両の変更やドライバーによる作業の軽減について調整を進めた結果、車両台数の削減と積載率向上、および労働時間の削減を実現し、二酸化炭素(CO₂)の排出削減にも貢献しました。

ブロック組み合わせ
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■取り組み前の課題
「人口減少下における無理のない労務を実現した上での輸送力の確保」「荷主責任としての環境への配慮」「価格転嫁を抑えたうえでのサステナブルな物流の実現」などは、多くの荷主企業が抱える課題となっています。江崎グリコ株式会社においても、これらは課題でありましたが、解決を難しくしていたのがリードタイムの短いチルド販売物流ゆえの低積載・非効率な輸配送の存在でした。積載率向上や車両台数削減、ひいてはサステナブルな物流の構築の実現のため、配送計画の最適化を基軸とした抜本的な物流改善への取り組みが進められました。

■取り組み後の成果
この度の取り組みでは複数企業とのパートナーシップを通じ、局所的ではないエリア全体の最適化を行うことがポイントでした。この点においてAI配車システムは全体最適化へのプロセスを示す大きな役割を果たし、配送計画が基となり得意先の納品条件の変更や物流現場での作業改善などが行われました。結果、車両台数削減や積載率向上などの効果を得ることに成功しました。販売物流、特にチルド販売物流の領域において、AI配車システムをメーカー自らが活用して物流改善を図ろうとした取り組みは成功事例として貴重であり、他社への展開も期待されます。

【取り組みの効果】
CO₂削減量:379.0t-CO₂/年(18%削減)
車両台数削減:4,745台/年(28%削減)
労働時間削減:25,185時間/年(18%削減)
年間積載率:71%(19%向上)

■取り組みにおける当社の役割
当社は、江崎グリコ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:江崎 悦朗)を代表者とするチルド販売物流におけるサステナブルな物流の構築を目指す取り組みのなかで、今まで培った当社の資産である、地図情報・位置情報・AI技術を活用し、チルド販売物流特有の複雑な条件の付いた配送計画を最適化するツールの選定と活用方法に関するコンサルタント業務を行いました。本取り組みの実現で、運送事業者だけでの改善施策の効果に対して、「メーカー・物流事業者共同で効率化を目指す取り組み」がさらなる成果を得られることを証明しました。
現在、物流業界は2024年問題を始めとする様々な課題を抱えています。当社はAIが使う地図の活用を促進するとともに、日本のインフラともいえる製造・物流各企業のDX、GX実現を支援することで、様々な課題解決の一助になるソリューションを世の中に提供をしていきたいと考えております。

■物流パートナーシップ優良事業者表彰について
物流分野における環境負荷低減や生産性向上など、持続可能な物流体系の構築への顕著な功績のあった取り組みに対して、国土交通省・経済産業省・一般社団法人日本物流団体連合会・公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会などが表彰するものです。

<取り組み内容の詳細>
出典,経済産業省「令和4年度物流パートナーシップ優良事業概要」
https://www.meti.go.jp/press/2022/12/20221208003/20221208003-2.pdf