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住所の表記ゆれが及ぼす企業への損失とは!?原因から具体的な正規化の方法まで解説

「顧客リストのA社とB社、住所の書き方が微妙に違うけど、同じ会社だろうか?」「先月送ったDM、また宛先不明でたくさん返ってきたな…」

企業の顧客データを扱う中で、このような悩みを抱えたことはありませんか。その問題の根本的な原因は、住所の「表記ゆれ」にあるかもしれません。表記ゆれは、単なる入力ミスとして見過ごされがちですが、実はコストの増大やビジネスチャンスの損失に直結する重要な課題です。

この記事では、住所の表記ゆれがなぜ起こるのか、その原因から具体的な解決策までを分かりやすく解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.「住所の表記ゆれ」とはどのような状態?
    1. 1.1.よくある住所に関わる表記ゆれの例
  2. 2.なぜ起こる?住所表記ゆれの5つの原因
    1. 2.1.原因1:全角・半角や漢数字などの文字種の違い
    2. 2.2.原因2:旧字体・新字体など漢字の異体字
    3. 2.3.原因3:都道府県や「大字」などの省略
    4. 2.4.原因4:市町村合併などによる旧住所の存在
    5. 2.5.原因5:京都の通り名など地域独自の表記
  3. 3.住所の表記ゆれが企業に及ぼす4つの問題
    1. 3.1.問題1:商品やDMなどの遅配・未配・二重送付につながる
    2. 3.2.問題2:MAなどによる施策を活かせない・顧客管理がいい加減になる
    3. 3.3.問題3:二重送付やその対応のためのコストがかさみ労力もかかる
    4. 3.4.問題4:顧客の企業に対する信用が低下してしまう
  4. 4.唯一の解決策「住所正規化」とは?
    1. 4.1.バラバラなデータを統一された形式に整える処理
    2. 4.2.住所正規化で実現できること
  5. 5.住所正規化を進める具体的なステップ
    1. 5.1.ステップ1:自社のデータの状態を把握する
    2. 5.2.ステップ2:正規化のルールを定義する
    3. 5.3.ステップ3:ツールやサービスを活用する
  6. 6.まとめ:正確なデータ活用は住所正規化から
  7. 7.住所データを正規化し業務を効率化!「ZENRIN Maps API」

「住所の表記ゆれ」とはどのような状態?

表記ゆれは誤字ではありませんが、Web上では正確に認識されない表記の可能性があります

住所の「表記ゆれ」とは、指し示す場所は同じであるにもかかわらず、住所の書き方が複数存在している状態のことです。例えば、以下の2つの住所は、人間が見れば同じ場所だとすぐに分かります。

・東京都中央区銀座1-2-3

・東京都中央区銀座一丁目2番地3号

しかし、コンピュータはこれらを単なる「文字列」として認識するため、一文字でも違えば「全く別の住所」として処理してしまいます。この人間とコンピュータの認識のズレが、データ管理において様々な問題を引き起こすのです。

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よくある住所に関わる表記ゆれの例

よくある住所に関わる表記ゆれの例は下記の通りです。

住所の丁目番地表記や半角全角表記

住所は

「1丁目1番1号」

「1-1-1」

のように、丁目番地の表記、数字とハイフンのみの表記があるため、表記ゆれが起こる。

また、数字の場合はハイフンを含めて半角か全角かの入力による表記ゆれのケースがある。

氏名の旧字体と新字体
  • 「吉田・𠮷田」
  • 「高橋・髙橋」
  • 「山崎・山﨑」
会社の形態の表記方法
  • 「株式会社」
  • 「(株)」

双方とも株式会社であることを表現しているが、表記方法が異なるため表記ゆれの事例のひとつ。

英語のカタカナ表記とアルファベット表記

会社名に「office」がつく法人の場合、

  • 「Office」
  • 「office」
  • 「オフィス」

など、カタカナで表記するのか、アルファベット表記にするのか、最初の文字を大文字か小文字どちらにするかのなどで表記ゆれが起こる

表記ゆれがあると同一の意味として認識できないケースもあるため、表記ゆれには十分注意が必要です。

なぜ起こる?住所表記ゆれの5つの原因

住所の表記ゆれはなぜ起こる?

日本語の住所は漢字、ひらがな、カタカナ、さらには全角・半角の英数字や漢数字など、多様な文字種を組み合わせて地名を表現できるため、書き手の癖や習慣によって無数のバリエーションが生まれてしましまいます。

デジタル化が進む現代において、この日本語特有の柔軟性が、逆にデータの一貫性を損なう大きな要因となっています。

ここでは、表記ゆれが起こりやすい5つの原因を紹介します。

原因1:全角・半角や漢数字などの文字種の違い

全角・半角や漢数字などの文字種の違い

これは最も発生頻度が高い表記ゆれのパターンです。入力者が使用するデバイスや設定、あるいは個人の癖によって、文字の種類が統一されていないケースが多く見られます。

特に数字や記号、カタカナは注意が必要です。

パターン

表記ゆれ(前)

正規化(後)

全角/半角

東京都中央区銀座1-2-3

東京都中央区銀座1-2-3

漢数字/アラビア数字

東京都中央区銀座一丁目二番三号

東京都中央区銀座1丁目2番3号

カタカナ表記

千葉県袖ヶ浦市

千葉県袖ケ浦市

原因2:旧字体・新字体など漢字の異体字

地名には、常用漢字ではない旧字体や異体字が使われていることが少なくありません。

これらは見た目が非常に似ているため、人間でも見分けるのが難しい場合がありますが、コンピュータ上では全く異なる文字として扱われます。

原因3:都道府県や「大字」などの省略

入力の手間を省くため、あるいは慣習的に住所の一部が省略されることも、表記ゆれの原因となります。特に、同じ市区町村内でのやり取りでは都道府県名が省略されがちです。

また、地方の住所でよく見られる「大字(おおあざ)」は、正式な住所の一部ですが省略されてしまうことが多く、住所を特定できなくなる一因となります。

原因4:市町村合併などによる旧住所の存在

「平成の大合併」に代表されるように、日本では行政区画の変更が度々行われてきました。

市町村合併や政令指定都市への移行によって住所が変わったにもかかわらず、顧客データベースが更新されず、古い住所のまま残っているケースは少なくありません。旧住所のデータは、郵便物の不着に直結する深刻な問題です。

原因5:京都の通り名など地域独自の表記

日本全国には、特定の地域だけで使われる難解な住所表記が存在します。これらは、日本の地理や歴史的背景から生まれたもので、一般的なルールでは変換が困難なケースです。

代表的な例として、京都の「通り名(例:中京区寺町通御池上る)」や、北海道の「条・線」、東北地方の「地割」などが挙げられます。

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住所の表記ゆれが企業に及ぼす4つの問題

住所の表記ゆれが企業に及ぼす4つの問題

住所の表記ゆれを「些細な入力ミス」だと軽視していると、気づかないうちにビジネスの成長を妨げる大きな要因となっている可能性があります。ここでは、表記ゆれが引き起こす具体的な問題について解説します。

問題1:商品やDMなどの遅配・未配・二重送付につながる

1つ目は、商品やDMなどの遅配・未配・二重送付につながる可能性がある問題です。

表記ゆれがあるとパソコンがデータを正確に認識できないことがあるため、データ通りに商品発送やDMを送信したつもりでも、正確に情報が伝達されない可能性があります。

例えば、下記のようなケースで二重送付となる可能性があります。

【DMの送付管理のため、送付リストを作成している企業の場合】

発生した表記ゆれ
同一人物だが、DM送付リストに「髙橋 正則・高橋 正則」と違った表記でそれぞれ登録してしまった
発生した問題

過去にこの方にDMを送付していたので、「髙橋 正則」の表記にだけ「送付済み」のチェックをした。ただ、もうひとつの表記で登録していた「高橋 正則」は送付待ちの状況となっており、後日送付。

その結果、二重送付となってしまった。

表記ゆれひとつでデータが間違って伝わり、商品の発送が遅れたり未配になったり、DMが同一の住所に何度も送信されてしまったりする危険性があるため、注意しましょう。

問題2:MAなどによる施策を活かせない・顧客管理がいい加減になる

MAなどによる施策を活かせない・顧客管理がいい加減になる

2つ目は、MAなどによる施策を活かせない・顧客管理がいい加減になる可能性があります。

MAとはマーケティングオートメーションのことで、顧客の管理やスコアリング・分析などマーケティング活動を自動化すること、もしくはそれを実行するツールのことを言います。

データベース上で顧客管理がしっかりとなされていれば、顧客ごとにどのような対応をすればよいか簡単に確認できるため、作業能率は向上します。

しかし、表記ゆれがあるとデータ上の検索機能などをいかせなかったり、登録されているデータがみつからなかったりするため、結果として顧客対応が遅れかねません。

そのため、せっかくのツールの良さを業務に活かせない可能性もあるため、表記ゆれには注意しましょう。

問題3:二重送付やその対応のためのコストがかさみ労力もかかる

二重送付やその対応のためのコストがかさみ労力もかかる

3つ目の問題は、二重送付やその対応のためのコストがかさみ労力もかかってしまう点です。

表記ゆれによってデータが正しく共有されず、二重送付などのミスが起こると説明しましたが、ミスが起こればそのミスに対して謝罪などの対応をしなければいけません。

表記ゆれによりスタッフの負担が増え、その対応のために無駄なコストがかかってしまいます。

不必要な業務を行わないようにするためにも、表記ゆれの対策もしくは修正を行うことが大切です。

問題4:顧客の企業に対する信用が低下してしまう

4つ目の問題は、顧客の企業に対する信用が低下してしまう可能性があることです。

表記ゆれを発端とした送付ミスや送信ミスは、取引先や顧客側にも迷惑がかかります。

入力ミスによるデータや情報管理の不備によって問題が起こると、「管理体制が不十分な会社」というイメージにも繋がりかねません。

結果として企業への信頼が低下し、最悪、今後の取引への影響や顧客離れにつながる可能性もあるため、注意が必要です。

唯一の解決策「住所正規化」とは?

表記ゆれなどが原因で間違った住所データを統一表記(正規化)する作業の流れ

ここまで見てきたような、複雑で根深い住所の表記ゆれ問題ですが、これを解決するための唯一かつ最も効果的な手法が「住所正規化」です。住所クレンジングとも呼ばれます。

バラバラなデータを統一された形式に整える処理

住所正規化とは、多種多様な表記ゆれが見られる住所データを、一定のルールに基づいて、揺らぎのない統一された形式に変換・整備する処理のことです。

具体的には、全角・半角や漢数字・アラビア数字を統一したり、省略された都道府県名を補完したり、古い住所を最新の情報に更新したりといった作業を行います。

さらに、ひと続きの住所文字列を「都道府県」「市区町村」「それ以降の住所」といった要素に分割することで、システムで格段に扱いやすいデータ形式に整えます。

処理内容 

目的 

表記の統一 

文字種や記号のルールを統一し、データのばらつきをなくす 

情報の補完 

不足している情報を補い、完全な住所データにする 

住所の最新化 

市町村合併などを反映し、現在の正しい住所に更新する 

住所の分割 

住所を階層ごとに分割し、データベースでの活用や分析を容易にする 

住所正規化で実現できること

住所正規化の最終的なゴールは、データの名寄せや突合を行うための「信頼できるキー」を作ることです。住所表記が統一されて初めて、システムは「この顧客とあの顧客は、同じ住所に住んでいる同一人物だ」と正しく認識できるようになります。

この信頼できるキーがあってこそ、正確な顧客分析や精度の高いエリアマーケティング、そして顧客一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションが実現できるのです。結果として、無駄なコストの削減やマーケティング効果の最大化に繋がります。

住所正規化を進める具体的なステップ

では、実際に住所正規化に取り組むには、何から始めればよいのでしょうか。ここでは、その基本的な3つのステップを紹介します。

ステップ1:自社のデータの状態を把握する

自社のデータの状態を把握する

まずは、自社が保有する顧客データに、どのような表記ゆれが、どの程度存在するのかを把握することが第一歩です。

ランダムにデータを抽出し、目視で確認するだけでも、よくあるパターンや問題の深刻度が見えてきます。この現状把握が、後のステップでの方針決定の重要な判断材料となります。

ステップ2:正規化のルールを定義する

正規化のルールを定義する

次に、どのような形式に住所を統一するのか、自社独自のルールを定義します。

「数字はすべて半角アラビア数字に統一する」「丁目、番地、号はハイフンで繋ぐ」といった具体的なルールを明確に定めます。このルールが、今後のデータ入力時やメンテナンス時の基準となります。

定義項目の例 

ルール設定の例 

文字種 

数字・アルファベットは半角、カタカナは全角に統一 

区切り文字 

丁・番・号は「-」(半角ハイフン)で区切る 

住所のレベル 

都道府県名から番地・号、建物名までを必須項目とする 

省略の許容 

都道府県名は省略しない 

ステップ3:ツールやサービスを活用する

数万件、数十万件に及ぶ住所データを手作業で正規化するのは、現実的ではありません。そこで有効なのが、住所正規化専用のツールやAPIサービスです。

これらのツールは、膨大な住所辞書データを参照し、様々なパターンの表記ゆれを自動でクレンジングしてくれます。自社でシステムを構築するよりも、遥かに低コストかつ短期間で、精度の高いデータクレンジングを実現することが可能です。

ゼンリンデータコムの住所マスタデータを活用した住所クレンジングサービスなら、表記のゆらぎを正規化し、配送の最適化を実現できます。まずは無償で顧客データの精度検証が可能です。

まとめ:正確なデータ活用は住所正規化から

住所の表記ゆれは、誤字ではないためあまり問題視しない人もいるでしょう。

しかし、ECサイトを運営する小売業界や発送を請け負う運搬業界においては、表記ゆれが発端となり大切な商品や荷物の発送が遅れてしまったり、発送場所を間違えてしまったりという致命的なミスにつながるかもしれません。

ミスが発生すると、ミスに対する対応にもコストがかかります。

また、顧客からの信用が下がり、顧客離れを引き起こす可能性があるなど、企業側にとってもいいことはありません。

最悪の場合、経営圧迫につながりかねない点からも、住所の表記ゆれは由々しき問題であることがわかります。

正確なデータを利用するためには、表記ゆれの正規化作業を行うツールを導入し、ミスなく仕事ができる体制を事前に整えておくことが重要です。

住所データを正規化し業務を効率化!「ZENRIN Maps API」

ZENRIN Maps APIなら、ゼンリンが独自に整備した全国約4,000万件のデータベースを活用した精度の高い住所の正規化処理を行えます。

住所の正規化に加え、座標+ZIDも返却でき、加えて住所や建物名の漢字の誤りや一部欠損の補完、表記ゆれを吸収した対応が可能です。
※ZIDとは:地物 (地図を構成する要素)や建物内の事業所・テナント等毎に付与したID

その他にも、パラメータ指定により過去住所の取得や地番での検索、テナント検索、建物構造や区分の取得・検索にも対応しています。

住所データを正規化したい、表記ゆれの対策にweb入力フォームを改善したいという場合はお気軽にご相談ください。

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ゼンリンデータコム編集部
ゼンリンデータコム編集部
あらゆる業界に役立つ、位置情報・住宅地図・物流配車管理・地図道路情報配信・屋内施設動態・インバウンドなど、ゼンリンデータコムの提供サービスに関わるノウハウやトレンドを様々な角度で情報発信してまいります。

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