
<混雑統計®営業担当が選ぶ!>参考になる人流データ研究論文まとめ【人流×観光編】
弊社には毎日、人流データに関連する多くのご相談をいただきます。
とくに、「データの活用方法」「参考事例」「データの信ぴょう性」について気になっている方が多い印象です。
人流データは、観光業界や災害時の避難状況における人流の変化など、さまざま状況で活用できるデータのため、多面的な視点からデータを活用し、今後の事業に活かしていただきたいと思っております。
そこで今回は、日々人流データをご提案している弊社営業担当の観点で、観光業界に関する人流データの活用方法について考察している研究論文を取り上げてご紹介します。
目次[非表示]
東京大都市圏における若者の日帰り観光・レジャーの時間的・空間的特性 −大規模人流データによる分析−
- 著者:首都大学東京都市環境学部 杉本興運
- キーワード:若者,日帰り観光・レジャー,行動空間,東京大都市圏,パーソントリップ調査
- 利用データ:「人の流れデータ」東京大学空間情報科学研究センター
- 対象範囲 :東京大都市圏(東京都心から70-80km圏内)
- 対象期間 :2008/10/1
若者の都心での日帰り観光・レジャー行動を、外出時間、年齢、職業・学生種別、性別などの属性ごとに比較する形で分析を行っています。
観光・レジャーという切り口に限らず、「どのような人が、どこに行っているのか」を調査する上でわかりやすく体系的に整理された調査です。
論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jags/10/2/10_51/_pdf/-char/ja
コロナ禍における観光地の人流の変化の考察
- 著者:名古屋学院大学外国語学部 山本 真嗣
- キーワード:新型コロナウイルス感染症, 人口統計データ, 関西地方
- 利用データ:「モバイル空間統計®」株式会社 NTT ドコモ
- 対象範囲 :京都市周辺の観光地等 8 エリア
- 対象期間 : 2016 年から 2020 年の 4 月と 10 月
人気観光地である京都市と、その周辺の観光地における来訪者の属性(性別・年代・居住地)や時間帯ごとの集客状況の推移を測定しており、観光地がパンデミックの影響をいかに受けているのか考察しています。
論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jitrproceedings/36/0/36_185/_article/-char/ja/
大規模・長期間のGPSデータによる観光統計調査の活用可能性~石川県を事例に~
- 著者: 日本工営株式会社 コンサルタント国内事業本部, 東京大学空間情報科学研究センター特任准教授,東京大学生産技術研究所特任研究員
- キーワード:観光統計調査, GPSデータ, 石川県
- 利用データ:「混雑統計®」株式会社ゼンリンデータコム
- 対象範囲 :石川県
- 対象期間 : 2010年8月1日から2011年7月31日までの1年分
石川県内のGPS情報を混雑統計から取得し、下記の分析を行った調査資料です。
- 観光客の来訪頻度
- 滞在期間
- 主要観光スポットの月別来訪客数
- 周遊行動
など
人流データを長期間集めることで、観光実態把握のための情報として活用できるかを考察しています。
論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejipm/69/5/69_I_345/_pdf/-char/ja
Wi-Fi パケットデータを用いた観光客の滞在時間特性把握の可能性に関する研究
- 著者:壇辻貴生・杉下佳辰・福田大輔・浅野光行
- キーワード:観光回遊行動,Wi-Fi パケットセンシング,滞在時間,交通行動調査
- 利用データ:アンケート調査データ,Wi-Fiパケットセンシングより得られるPRデータ
- 対象範囲 :奈良県桜井市
- 対象期間 : 2016年10月16日 11 月19 ,20日(各日9:00~16:00)
「訪れて楽しくなるまちなみ・あるきたくなる参道づくり」を掲げる奈良県桜井市を対象に、スマートフォンから発信されるWi-Fiパケットセンサから得られるデータを収集して、観光に訪れている人々の行動分析と考察を行っている論文です。
これまではアンケート調査のデータを分析していたものの、時間やコストがかかることとデータの信ぴょう性についても疑問が上がっており、Wi-Fiパケットデータに着目したのが始まりです。
論文内ではWi-Fiパケットデータを分析し、観光客の滞在時間や滞在地のデータから回遊行動の把握が可能かを考察しています。
またそれだけでなく、アンケート調査で集めたデータも掲載されており、双方のデータの比較が可能です。
論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/52/3/52_247/_pdf/-char/ja
逆離散フーリエ変換を用いた新しいエリア特徴量~活性度~の定義
- 著者:井上隼英,石田繁巳,荒川豊
- キーワード:合理的根拠に基づく政策立案(EBPM), 位置情報データ,イベント検知
- 利用データ:「位置情報ビッグデータ」ブログウォッチャー社
- 対象範囲 :九州大学伊都キャンパスやその周辺地域
- 対象期間 : 2019年の1年間
位置情報ビッグデータを利用し、各地で開催されているイベントを自動検知できるか調査をした論文です。
九州大学伊都キャンパスウエストゾーンにおける人流のデータを分析した上で、考察をしています。
位置情報ビッグデータの活用で、イベントの検知が可能か、また現時点での課題についてがわかる調査です。
論文リンク:https://arakawa-lab.com/wp-content/uploads/2022/06/202201_IEICE_SeMI_inoue-1.pdf
考察・まとめ
人流データを活用することで、観光地における人流の流れや滞在時間、人気のある滞在スポットを特定することに役立てられるため、今後の観光ビジネスを行う上での有益な情報になるはずです。
今後も位置情報や人流データを観光ビジネスに関する分析に利用する流れは継続していくと考えられます。
これから取得できるデータの量や質が増していけば、より洗練された分析が可能となるでしょう。
人流データを用いて観光業界の分析を行う場合は「混雑統計®」の活用を!
位置情報と人流データを利用した分析に、ゼンリンデータコムの混雑統計®の活用をご検討ください。
GPSの位置情報から人流データを収集した上で、観光地に訪れた人がどのように過ごしたかをひとまとめにした行動データをオーダーメイドで作成できます。
分析できる行動データ例は下記のとおりです。
- 日時
- 出発地
- 到着地
- 宿泊地
- 移動数
- 滞在数
- 移動経路
- 交通手段
- 立ち寄り場所
- 滞在時間
- 来訪頻度
など
このように多くのデータを取得でき、それぞれ性別や年齢といった属性ごとに分けて分析・表示できます。
多くの人流データを分析し、ご要望に応じた形式で提供可能ですので、観光事業にデータを活用したい場合は、ぜひご相談ください。
「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。
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