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<混雑統計®営業担当が選ぶ!>参考になる人流データ研究論文まとめ【人流×災害編】

弊社には毎日、人流データに関する多くの相談が届いています。

その中でも「災害時における人流データを確認したい」「データをどのように活用すればいいのかわからない」など、データの活用方法に関するお問い合わせを多くいただきます。

とくに災害時の人流データは、今後の災害発生時にも活用できるため、多くの企業が注目しているデータです。

災害時の人流データは注目され始めてまだ日が浅く、新しい活用方法を模索している段階ですが、現時点でも有力な研究論文は多く見られます。

そこで今回は、日々、人流データを提案している弊社営業担当の観点から、参考になると判断した災害時の人流データについての研究論文をいくつか紹介します。

なかには、弊社で取り扱いのない人流データを用いた論文も多数紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次[非表示]

  1. 1.パーティクルフィルタを用いた災害時におけるリアルタイムな人流推定手法
  2. 2.災害時におけるリアルタイムな広域人流推定のための高精度な粒子フィルタの提案
  3. 3.位置情報データを用いた災害時のオンライン異常検知について
  4. 4.センサデータマイニングを活用した安全安心な避難誘導への取組み
  5. 5.社会的混乱の検知システム構築のための降水量が人流に与える影響に関する一考察
  6. 6.考察・まとめ
  7. 7.人流データを活用したい方はゼンリンデータコムの「混雑統計®」をご検討ください
  8. 8.関連記事のご案内
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    3. 8.3.▼人流×交通編


パーティクルフィルタを用いた災害時におけるリアルタイムな人流推定手法

パーティクルフィルタを用いた災害時におけるリアルタイムな人流推定手法


  • 著者 :東京大学大学院工学系研究科 矢部 貴大、東京大学工学系研究科 関本 義秀、東京大学生産技術研究所 樫山 武浩、東京大学地球観測データ統融合連携研究機構 金杉 洋、東京大学生産技術研究所 須藤 明人
  • キーワード:防災, 人流推定, データ同化, エージェントシミュレーション, 行動モデル
  • 対象データ:平成20年度東京パーソントリップ調査データ、道路ネットワークデータ、「混雑統計®」「住宅地図データ」株式会社ゼンリンデータコム対象範囲 :東京都心3区(新宿区・千代田区・文京区)
  • 対象期間 :2011年3月11日

2011年3月11日に発生した東日本大震災時の人流データを活用し、災害発生時の人の動きを予測できるか実験を行った調査です。

人々の行き先を自宅・最寄り駅・周辺商業施設のみに絞り、災害発生時から8時間後までの人々の動向を調査しました。

混雑統計データなどの人流データが、災害時の二次災害を防いだり、迅速な救命活動に活用したりできるデータなのかがわかる調査となっています。

論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jste/2/2/2_A_19/_pdf/-char/ja


災害時におけるリアルタイムな広域人流推定のための高精度な粒子フィルタの提案

災害時におけるリアルタイムな広域人流推定のための高精度な粒子フィルタの提案


  • 著者 :東京大学生産技術研究所 須藤 明人、樫山 武浩、関本 義秀
  • 東京大学大学院工学系研究科 矢部 貴大
  • 統計数理研究所 樋口 知之、中野 慎也、斎藤 正也
  • キーワード:減災, 人流推定, 携帯電話データ, パーティクルフィルタ
  • 対象データ:「人の流れデータ」PT調査、「混雑統計®」ゼンリンデータコム、「道路ネットワークデータ」日本デジタル道路地図協会
  • 対象範囲 :関東全域
  • 対象期間 :2011年3月11日

東日本大震災発生時における人の流れを、より広範囲に観測するため粒子フィルタを用いた人流データの作成を試みた論文です。

粒子フィルタを活用することで、本来観測できない広範囲な関東エリア全域の人々の動きをリアルタイムで捉えることに成功しています。

人流データが災害時における人の動きの把握に活用できることがわかる論文です。

論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jste/3/2/3_A_76/_pdf/-char/ja


位置情報データを用いた災害時のオンライン異常検知について

位置情報データを用いた災害時のオンライン異常検知について


  • 著者 :同志社大学 高澤 一平、森岡 優輝、宿久 洋
  • 株式会社 Agoop 後藤 智紀、鈴木 雄也、加藤 有祐
  • キーワード:時空間データ, メッシュ, 人流データ
  • 対象データ:「メッシュ型人流データ」株式会社 Agoop
  • 対象範囲 :大阪府大阪市北区、淀川区、広島県
  • 対象期間 :2018年6月18日、7月8日〜7月9日、9月4日

災害発生時における人々の動き、移動速度を人流データを用いて観測した論文です。

人流データを用いて、人口と移動速度を計測し、災害発生時に人々が問題なく避難行動できているか、交通状況に問題が発生していないかなどを把握できるか検証した実験となります。

実験観測対象となった災害は、2018年に発生した「大阪北部地震」「西日本豪雨」「台風21号」の3つです。

人流データが、災害発生時の二次災害を防ぐためのデータとなるかがわかる論文となります。

論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2020/0/JSAI2020_3H5GS302/_pdf/-char/ja


センサデータマイニングを活用した安全安心な避難誘導への取組み

センサデータマイニングを活用した安全安心な避難誘導への取組み


  • 著者 :山下倫央、副田俊介、大西正輝、依田育士、野田五十樹
  • キーワード:センサデータマイニング、行動分析、避難誘導計画、避難シミュレーション、避難訓練
  • 対象データ:各センサで取得された人流データ
  • 対象範囲 :リバウォーク北九州
  • 対象期間 :避難訓練期間中

災害発生時における避難誘導を円滑に進めるために、センサデータマイニングを活用した論文です。

大型商業施設リバウォーク北九州で避難訓練を実施し、避難誘導時における人の動きをカメラ・RFIDレシーバー・カウント要員を用いて、センサデータ集計を行いました。

人流データが避難経路のシミュレーションに活用できるかがわかる論文となります。

論文リンク:https://www.journal.ieice.org/conts/kaishi_wadainokiji/2011/201104.pdf


社会的混乱の検知システム構築のための降水量が人流に与える影響に関する一考察

社会的混乱の検知システム構築のための降水量が人流に与える影響に関する一考察


  • 著者 :筑波大学 矢嶋 雄太、澁谷 長史、遠藤 靖典、防災科学技術研究所 取出 新吾
  • キーワード:ー
  • 対象データ:「人流データ」、降水量データ」XRAIN、「メッシュデータ」GIS
  • 対象範囲 :大阪府大阪市
  • 対象期間 :2018年7月1日~9月29日

自然災害大国である日本において、大雨が降った際の人の流れを観測した論文です。

これまで災害時などの人の動きを計測するために活用していた人流データに、降雨量のデータを加え、より正確な人の動きに関するデータを計測できるか検証しました。

人流データと降雨量をかけ合わせることで、災害時の人の動きを正確に観測できるかがわかる論文となります。

論文リンク:https://www.jstage.jst.go.jp/article/fss/37/0/37_323/_pdf/-char/ja



考察・まとめ

災害発生時には、従来の人の流れとは異なる異常な人流が発生します。

人の行く先や目的地、移動速度が平常時とは異なり、二次災害を生む危険性があるので注意しなければいけません。

地震や大雨が人流にもたらす影響は深刻なもので、円滑な避難誘導や安全圏の確保が求められます。

そのような時に人流データを活用すれば、災害時の人の流れを把握でき、適切な対応ができる可能性があります。

人流データを用いた避難訓練、人口動向を把握したい方は、この記事で紹介した研究論文を参考にしてみてください。




人流データを活用したい方はゼンリンデータコムの「混雑統計®」をご検討ください

ゼンリンデータコムの混雑統計は、災害時の人流データを活用した研究論文でも多く活用されています。

GPSを活用した高解度な位置情報データと、ゼンリンデータコムが保有する地図データをもとに正確な行動判定が可能です。

また、最長7年前まで遡り、自由な時間軸で人流データの収集を行えます。

ゼンリンデータコムの混雑統計では、性別や年齢などの属性データと、日時や出発地・移動距離など、行動データをかけ合わせたお客様が求めるオーダーメイドデータの収集が可能です。

収集したデータはマーケティング分野、交通分野、観光分野など幅広い業種・職種で活用されています。

人流データを収集・参考にしたい方は、ゼンリンデータコムの混雑統計の活用を、ぜひご検討ください。



「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。



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