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GPSとは? 仕組みやGPS機能を活用しやすい業種を紹介

位置情報を把握することに役立てられるGPSは、スマートフォンなどに当たり前のように組み込まれるようになりました。

一方で、GPSについて大まかに知っていても、細かくどのようなシステムなのか知らないという方もいるのではないでしょうか。

GPS機能を業務に利用する場合、GPSの詳細や利用するメリットを詳しく知っておくと、より作業効率を向上させられる可能性があります。

そこで今回は、GPSの概要および利用するメリットなどについて説明します。

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目次[非表示]

  1. 1.GPSとは
  2. 2.GPSの仕組み
  3. 3.GPSがズレてしまう原因5選
    1. 3.1.1.室内にいるため
    2. 3.2.2.あたりが高層ビルなどに囲まれているため
    3. 3.3.3.ネットワークに問題が発生している
    4. 3.4.4.(スマホの場合)金属製のカバーを使用している
    5. 3.5.5.スマホなどの受信機が故障している
  4. 4.GPSが受信できなくなる場所3選
    1. 4.1.1.空が見えないような場所
    2. 4.2.2.地下など窓がない屋内
    3. 4.3.3.ノイズを発生させる機械などの近く
  5. 5.GPSの精度をよくする方法3選
    1. 5.1.1.受信を阻害するものがない場所に移動する
    2. 5.2.2.スマホなどの受信機の時刻設定を正確にする
    3. 5.3.3.Androidの場合は位置情報の精度を高性能に変更する
  6. 6.GPS機能を業務に活かす!3つの業務
    1. 6.1.1.運送業
    2. 6.2.2.建設業
    3. 6.3.3.営業
  7. 7.GPSを活用する際の注意点2つ
    1. 7.1.1.スマホでGPSをONにする場合は、SNSなどでの位置情報漏洩に気をつける
    2. 7.2.2.スマホなどの受信機の年式などによって精度が変わることがある
  8. 8.まとめ:GPSを活用し業務効率を改善しよう
  9. 9.GPSを活用し業務効率化を図りたい方はぜひゼンリンデータコムへご相談を


GPSとは

GPSとは

GPSは「Global Positioning System」の略称で、直訳すると全地球測位システムといいます。

人工衛星の電波を端末が受信して現在の位置情報を表示するシステムで、もともとはインターネットと同様に軍事用に開発されていたシステムです。

GPS受信機から電波を受信することにより、現在位置に関する周辺施設までの距離や移動にかかる時間を瞬時に把握できるため、GPS受信をオフにしない限り、リアルタイムで現在位置の確認ができます。

しかし、GPSの精度は完璧とは言い難いのが現状です。

GPS受信ができない場所ではそもそも利用できなかったり、天候状況によって位置情報が乱れたりするケースもあります。


GPSの仕組み

GPSの仕組み

GPSの情報は、原子時計が測定した時刻と衛星による位置情報を端末に送信します。

原子時計は30万年に1秒ズレるかどうかと言われるほど正確に時刻を測定するため、位置情報をリアルタイムで把握するためには原子時計の存在は不可欠です。

そして、位置情報は24個ある衛星のうち複数が、誤差数十メートル程度の精度で現在位置を測定し送信します。

この時の情報送信速度は光の速さと同等レベルといわれており、正確かつ迅速に位置情報の送信が可能です。

このように、衛星と原子時計による誤差を極限に減らした正確な位置情報を光と同じレベルの早さで伝えているのが、GPSの大まかな仕組みです。


GPSがズレてしまう原因5選

GPSがズレてしまう原因5選

ここからは、GPSがズレてしまう原因について説明します。

精度が完璧ではない以上起こりうることですが、ある程度ズレが生じる状況には原因があるため、事前に把握しておきましょう。

GPSにズレが生じる可能性が高いのは、以下のような状況です。

  • 室内にいる
  • あたりが高層ビルなどに囲まれている
  • ネットワークに問題が発生している
  • (スマホの場合)金属製のカバーを使用している
  • スマホなどの受信機が故障している

それぞれ解説します。


1.室内にいるため

GPSの仕組みは説明した通り、衛星から電波を受信し、位置情報を表示します。

そのため、室内やトンネル内など電波が遮断されるような場所にいるだけで、GPSの位置情報が取得できなかったり、ズレが生じる可能性があります。


2.あたりが高層ビルなどに囲まれているため

あたりが高層ビルなどに囲まれている場合も、GPSにズレが生じる要因となります。

高層ビルに囲まれている場所でGPSがズレる原因は、高層ビルがGPSに干渉することにあります。

高層ビルが一つ点在している場所ではそこまでGPSも影響は受けませんが、都心のビル街のように高層ビルが立ち並んでいるような場所では、室内と同様電波が届きにくい可能性があり、結果的にズレた位置情報が表示されてしまうことがあるのです。

衛星通信で電波を受信する際は、屋外であっても干渉物になり得る建物が多く並んでいる場所ではないか確認しておきましょう。


3.ネットワークに問題が発生している

GPSがズレてしまう、受信されない要因として、スマートフォンのネットワーク回線の不良も要因のひとつとして考えられます。

スマートフォンが受信している電波に不具合が生じたことにより、GPSが影響を受けて精度が下がってしまうこともあるのです。

また、中にはGPSの起動を忘れたことが原因で、作動しないというケースもあります。

位置情報を利用する場合は、スマートフォン上でGPSの位置情報の受信を許可しているか確認しておきましょう。


4.(スマホの場合)金属製のカバーを使用している

金属製のカバーを装着していることも、GPSがずれてしまう要因のひとつとしてあげられます。

金属製のカバーをつけていることで電波が妨害され、GPSの位置情報がズレてしまうのです。

よくある金属の電波妨害例が、スマートフォンの金属カバーです。

スマートフォンのカバーは幅広く、さまざまなタイプのカバーが使用されています。

しかし、金属カバーはスマートフォンの電波に不具合を発生させる要因になる可能性があり、使用する際は注意が必要です。

位置情報にズレが生じた場合は、金属カバーを外してから再度GPSを起動してみましょう。


5.スマホなどの受信機が故障している

ここまで説明した通り、GPSにズレが生じる原因は、その大半が衛星からの電波を遮断してしまう原因が発生しているケースです。

しかし、中には電波の受信に問題ないにもかかわらず、GPSからの位置情報をうまく受信できない場合もあります。

そのような時に考えなければならないのが、スマートフォンやカーナビなどの受信端末の故障です。

しっかりと電波が流れてきていても受信機自体に不具合が生じていれば、うまく受信できません。

また受信機が故障している場合は、GPS以外の機能にも問題が発生している可能性があるため、GPS以外にも不具合が生じている場合は、機器の故障が原因の可能性もあるでしょう。


GPSが受信できなくなる場所3選

GPSが受信できなくなる場所3選

ここからは、GPSの受信ができない場所について説明します。

GPSが受信できない場所としてあげられるのは、以下の通りです。

  • 空が見えないような場所
  • 地下など窓がない屋内
  • ノイズを発生させる機械などの近く

それぞれ解説します。


1.空が見えないような場所

空が見えないような場所は、GPSを受信できない可能性があります。

GPSは人工衛星からの情報を受信する仕様のため、どうしても空から電波を受信できないと情報の確認はできません。

そのため、GPSを利用する際は空が見える場所で利用するようにしましょう。

また、天候によっては空が見える場所であっても電波が受信できず、GPSが利用できないケースもあるため、天候にも注意しなければなりません。


2.地下など窓がない屋内

地下や窓のない部屋もGPSの電波を受信できない可能性のある場所です。

地下については空が見えないため、電波を受信できない場所に該当します。

窓のない屋内でも、同様に電波を受信できないことがあるでしょう。

しかし、端末の中には地下などでも電波が受信できることもあります。

ただし、その場合でも電波の受信が安定していない可能性があるため、注意が必要です。


3.ノイズを発生させる機械などの近く

場所に限らず、特定の環境でGPSの電波を受信できないケースもあります。

無線通信機器など、ノイズが発生する場所は、電波を受信できる場所であってもGPSを利用しにくい環境です。

そのため、できるだけ近くにある無線通信機器から離れ、GPSを起動させましょう。


GPSの精度をよくする方法3選

GPSの精度をよくする方法3選

ここからは、GPSの精度をよくする方法について説明します。

先ほどGPSの精度が落ちたり受信できなかったりする場所や環境について把握できたかと思います。

そのため、次はGPSの精度を良くする方法を知り、GPSを活用しましょう。

GPSの精度を良くする方法は、以下の通りです。

  • 受信を阻害するものがない場所に移動する
  • スマホなどの受信機の時刻設定を正確にする
  • Androidの場合は位置情報の精度を高性能に変更する

それぞれ解説します。


1.受信を阻害するものがない場所に移動する

GPSは、電波をしっかりと受信できなければ精度が悪くなります。

そのため、電波の受信を阻害する外的要因がない環境で、受信するように心掛けるのが基本です。

まず、電波に干渉する屋内や高層ビル街を避けて、高い建物が近くにない屋外でGPSを起動しましょう。

屋内で使用しなければならない場合は、Wi-Fiを受信できる環境かつ地下や窓のない場所以外で使用し、少しでもGPSの精度を高める努力をすることが大事です。


2.スマホなどの受信機の時刻設定を正確にする

GPSは、電波の発信した時刻と受信した時刻の違いを利用し、位置を算出する仕組みです。

それゆえに、端末の時刻がそもそも違う場合、情報に狂いが生じてしまう可能性があります。

GPSを利用する際は、端末の時刻を正確にしておくことでより精度を高められる可能性があるでしょう。

スマートフォンによっては、自分で時刻を設定するタイプと自動で時刻を設定するタイプのいずれかにわかれます。

仮に、時計がズレてしまっている場合は、自分で時刻を設定するタイプになるため、正確な時刻設定にしてからGPSを起動しましょう。


3.Androidの場合は位置情報の精度を高性能に変更する

Android端末には、位置情報の精度を向上させる設定が用意されています。

設定方法は下記の通りです。


 設定 > 位置情報 > モード > 高精度を選択


位置情報のモードを高精度にすることで、GPS、Wi-Fi、Bluetooth、モバイルネットワークを位置情報取得に活用します。

そのため、電波の受信状況があまりよくない地域でもGPSの精度が良くなる可能性があるため、精度を向上させたい方は利用してみましょう。

ただし、バッテリーの消費量も増えるため、残量もチェックしながら高精度モードを使う必要があります。


GPS機能を業務に活かす!3つの業務

GPS機能を業務に活かす!3つの業務

ここまでは、GPSの仕組みや精度について解説しました。

ここからは、GPSを活用することでメリットを得られる業種や、業務内容について解説していきます。

位置情報などが業務上必要となる業種の場合、GPS機能を活用することで業務効率化を図れることもあるため、ぜひ参考にしていただき、日々の仕事に役立ててください。


1.運送業

運送業はGPSとの親和性がとくに高い業種として知られています。

ネット通販が大きく伸びている昨今、需要が増している運送業ですが、ドライバーと運営側がGPSで位置情報をリアルタイムで共有し、荷物のマッチングや最短ルートの作成といった迅速な伝達が行われています。

その他にも運送業がGPSを活用するメリットは非常に多いです。

例えば、

  • 位置情報をリアルタイムで開示することで、目的地への到達時間を把握し、迅速に顧客へ連絡できる
  • GPSは走行のデータも記録できるため、ドライバー側が安全運転をしているのかなどのチェックや指導に繋げられる
  • 悪天候等で道路にアクシデントがあった場合、ドライバーの位置からのルート修正ができる

この他にも労務状況の管理や、空いているトラックの管理など、GPSを活用することでより作業効率アップとドライバーの負担減につなげられます。


2.建設業

建築業もトラックで資材を運搬することが多く、スケジュール内に仕事を終わらせるためには効率よく運搬することも大切です。

そのような時でもGPSは役に立ちます。

建設業においてGPSを活用するメリットは以下の通りです。

  • 運搬用のトラックの現在地を確認できるため、到着予定時間を算出でき、スケジュール管理がしやすくなる
  • リアルタイムの道路の運行状況や道の広さを確認し、その場で安全な走行ルートを構築でき、事故を未然に防ぎやすくなる

など、重い資材を運ぶ上でのリスクヘッジをできることが、建築業がGPSを活用する上での最大のメリットです。


3.営業

営業の現場でもGPSを活用することで、業務効率化の改善を図ることが可能です。

具体的に営業職でGPSが活用される業務例およびメリットは、以下の通りです。

  • GPSと顧客管理システムを連携させることにより、顧客宅への現在地からの最短ルートを構築しやすく、どの営業マンがどのお客様に伺えばいいのか把握しやすい
  • GPSを通して営業マンの勤務内容をチェックできるので、勤務内容を通して指導を行ったり、負担が掛からないように業務改善計画を立てたりすることができる

このように、営業職でもGPSと管理システムを連携させ、効率的で管理が行き届きやすい職場をつくるために利用されます。


GPSを活用する際の注意点2つ

GPSを活用する際の注意点2つ

GPSは便利な点が多いものの、いくつか利用する上での注意点があります。

GPSを日常的に活用する場合は、以下の注意点を知っておきましょう。

  • スマホでGPSをONにする場合は、SNSなどでの位置情報漏洩に気をつける
  • スマホなどの受信機の年式によって精度が変わることがある

それぞれ解説します。


1.スマホでGPSをONにする場合は、SNSなどでの位置情報漏洩に気をつける

スマホでGPS機能をONにしていると、SNSで投稿した際に自分の現在位置を漏洩してしまうケースがあります。

GPSの位置情報を利用したアプリは複数あり、アプリの中にはGPSが必須のものもあるため、常にオンにし続けている人も多いのではないでしょうか。

基本的には、正常なアプリを利用するだけでは現在位置の情報が漏洩することはありません。

しかし、SNSは位置情報を公開する機能があるため、GPS機能をオンにし、SNSでの位置情報公開を許可していると、SNS投稿を通じて自身の現在位置が他社に漏れる可能性があります。

そのため、GPS機能を活用する際は、活用する範囲などを把握し、情報の漏洩に注意しましょう。


2.スマホなどの受信機の年式などによって精度が変わることがある

スマートフォンをGPSの利用端末にするケースは一般的ですが、GPSの精度はスマートフォンの年式などに影響される可能性がある点も注意点のひとつです。

また、自社にGPS機能を利用するシステムやアプリなどを導入し、従業員それぞれのスマートフォンで活用する場合、スマホの年式によっては作動しない可能性も考えられます。

そのため、本体やアプリなどは常に最新の状態にしておき、使用時の不具合などが起こりにくい状態を維持しておきましょう。


まとめ:GPSを活用し業務効率を改善しよう

GPSは普段何気なく使用している方もいるほど、現在では当たり前となった機能です。

しかしGPSを活用し、位置情報をリアルタイムで共有することで、移動が多い業種でも従業員の位置情報などを把握でき、管理業務の効率化などを行えます。

「GPS機能は知っていたけど、業務に活用はしていなかった」という方は、ぜひ本記事を参考にしていただき業務効率化を図ってみてください。




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  • 配送計画の最適化、効率化
  • 社用車などの位置情報把握、動態管理
  • 旅費経費計算の効率化

など

このように、いつもNAVI API/SDKを活用することで、さまざまな業務の効率化を目指せます。

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精度の高いGPS機能を求められている方、業務効率化を図りたい方は、ぜひ一度ゼンリンデータコムまでご相談ください。


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ゼンリンデータコム編集部
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