
ビッグデータとAIの違いは?AIを活用してできることや課題を解説!
ビッグデータやAIは、近年注目されているテクノロジーです。
AIとは人工知能のことを指し、ビッグデータは大量のデータを意味するため、2つは異なるテクノロジーです。
この記事では、ビッグデータとAIの違いについて詳しく解説します。
あわせてAIとビッグデータの活用法や課題を解説しますので、最後まで読んでデータ分析にお役立てください。
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目次[非表示]
- 1.ビッグデータとAIの違いや関係性は?
- 1.1.ビッグデータとは?
- 1.2.AIとは?
- 1.3.ビッグデータとAIの違いとは?
- 2.AIによるビッグデータ分析でできること
- 2.1.現状把握
- 2.2.需要予測
- 2.3.精度の高い意思決定
- 2.4.業務効率化
- 2.5.ビッグデータ内のパターンを発見
- 3.AIとビッグデータを活用しビジネスの成果につなげるためのポイントは?
- 3.1.明確な目的を設定する
- 3.2.適切なデータの収集をする
- 3.3.適切なAIモデルの選択をする
- 3.4.データの前処理をする
- 4.ビッグデータとAIの活用に関する課題
- 5.AIとビッグデータの将来は、どのような発展が予想される?
- 6.まとめ:AIを活用してビッグデータを分析しよう!
- 7.人流データを分析するなら「混雑統計®」が有効
ビッグデータとAIの違いや関係性は?
ビッグデータとAIは、異なるものです。
それぞれの活用方法を理解するために、まずはビッグデータとAIの違いや関係性を理解しておきましょう。
ビッグデータとは?
ビッグデータとは、大量の異なる種類からなるデータセットを指します。
▼ビッグデータの一例
- 顧客データ
- トランザクションデータ
- センサーデータ
- ソーシャルメディアデータ
ビッグデータの特徴は、量を意味する「ボリューム(Volume)」「バラエティ(Variety)」「速度(Velocity)」の「3V」を高いレベルで兼ね備えていることです。
さらに、ビッグデータには「真実性(Veracity)」や「価値(Value)」といった要素も加えて「5V」と言われることもあります。
ビッグデータを分析すれば、ビジネスにおける意思決定や戦略立案に役立てることができます。
しかし、膨大な量・種類・速度を兼ね備えたビッグデータは、通常のデータベースやソフトウェアツールでは処理しきれません。
ビッグデータを適切に扱うには、特別な技術やツールが必要です。
関連記事:ビッグデータの基本と活用法|活用できる分野やポイントを交えてわかりやすく解説! | 株式会社ゼンリンデータコム (zenrin-datacom.net)
AIとは?
AI(人工知能)とは、人間の知的な能力をコンピューターシステムが模倣するテクノロジーです。
AIはデータから学習し、自律的に認識・判断・予測・問題解決を行います。
AIは機械学習・深層学習・自然言語処理・画像認識等の技術を活用して、大量のデータを処理してパターン解析できます。
近年話題のChatGPTやスマートスピーカー等もAIを搭載しており、利用者の質問や呼びかけに応じて適切な返答ができます。
AIは、人間の知的な作業を効率化したり難しいタスクを自動化したりと、人の負担を軽減するために活用するテクノロジーです。
ビッグデータとAIの違いとは?
ビッグデータは大量のデータを指し、AIはデータを分析・解釈するためのテクノロジーです。
ビッグデータを解析すれば、膨大な量のデータを蓄積・統合し、パターンや傾向を発見できます。
ビッグデータの解析には、大規模なデータ処理・データウェアハウス・データマイニング等の高度な技術が必要です。
一方、AIは、データの学習・パターン認識・予測等のタスクを自律的に実行する機械学習や深層学習といった技術を使用しています。
AIを活用すれば、ビッグデータの解析や予測、自然言語処理、画像認識等の高度なタスクを実現可能です。
ビッグデータとAIは、組み合わせて利用することでビジネスに応用でき、相互に補完し合う関係にあります。
AIによるビッグデータ分析でできること
ビッグデータは膨大なデータ量と複雑な処理が必要なため、これまではデータアナリスト等のスペシャリストが分析を行うことが一般的でした。
しかしAI(人工知能)の台頭により、データ分析の自動化や予測が可能になりました。
つまり、AIによりビッグデータ分析がより身近になり、さまざまな分野で活用できるようになったのです。
ここからは、AIによるビッグデータ分析で何ができるのか、何に優れているのか、具体的なメリットについてご紹介します。
▼AIによるビッグデータ分析のメリット
現状把握
AIによるビッグデータ分析を行えば、現状の把握が容易になります。
ビッグデータ内の膨大な情報をAIが解析し、傾向やパターンを抽出することで、業務や現場の状況を可視化できるのです。
ビジネスに活用すれば、市場動向や顧客のニーズといった現状を、客観的かつ簡単に把握できます。
さらに、AIの解析結果はリアルタイムで得られるため、迅速な意思決定や戦略の立案に役立てることが可能です。
需要予測
AIによるビッグデータ分析は、将来を予測することもできます。
過去のデータに基づいてAIがパターンやトレンドを発見し、今後の見通しを予測してくれるのです。
ビジネスにおいて市場の需要や商品の売り上げを予測できるのは、大きなアドバンテージになります。
ビッグデータとAIの予測能力を掛け合わせることで、効果的な戦略立案やリソースの最適化を実現できるでしょう。
精度の高い意思決定
AIによるビッグデータ分析を行えば、精度の高い意思決定が可能です。
膨大なデータを分析するAIは、データの傾向やパターンを正確に把握できます。
つまり、重要な意思決定において客観的な情報と洞察から、正確で精度の高い判断が可能となるのです。
AIによるビッグデータ分析は、人間の認識や経験に依存せず、データに基づいた客観的な判断に役立ちます。
業務効率化
AIによるビッグデータ分析を行うことで、業務の効率化が期待できます。
大量のデータを処理しパターンを分析できるAIを活用することで、手動では困難な作業を高速かつ正確に実行できます。
ビッグデータ分析にAIを活用すれば、無駄な業務を削減し人的リソースを無駄なく配置できるため、業務プロセスの自動化や効率化が可能です。
ビッグデータ内のパターンを発見
AIによるビッグデータ分析は、ビッグデータ内のパターンの発見に役立ちます。
ビッグデータは通常、複数のソースから生成される膨大な情報の集合体です。
AIはデータを網羅的に分析し、見落とされがちなパターンや関係性を抽出できます。
さらに、膨大なデータセットから特定パターンを抽出するだけでなく、予測モデルを構築することで、新たな知見やビジネス上の洞察を得られます。
AIはデータの中に潜むパターンや相関関係を見つけることが得意なので、新たなアイデアやアプローチ方法を見つけ出す際に役立てられます。
AIとビッグデータを活用しビジネスの成果につなげるためのポイントは?
AIでビッグデータを解析すれば、現状を把握し状況の予想や精度の高い意思決定ができることを解説しました。
さらに、AIとビッグデータの活用をビジネスの成果につなげるためには、次のポイントを意識しておきましょう。
それぞれのポイントを理解して、AIとビッグデータを活用した業務の効率化を実現してください。
明確な目的を設定する
AIとビッグデータの活用にあたっては、明確な目的を設定することが重要です。
目的が明確でないと、AIとビッグデータの具体的な活用方法が定まりません。
売り上げの向上・顧客ニーズの把握・生産プロセスの最適化等、明確な目的を持つことでAIとビッグデータの活用方法がより具体化されます。
明確な目的を定めてAIとビッグデータを活用することで、目的に沿ったデータの収集や解析手法を選択できるようになります。
適切なデータの収集をする
AIとビッグデータの活用においては、適切なデータの収集が欠かせません。
データの信頼性や精度を確保するために、データのソースや収集方法を検討してください。
また、データの保管やセキュリティにも十分な注意を払い、プライバシー保護に配慮する必要があります。
品質の高いデータを収集するために、データの信頼性・正確性を確保しましょう。
適切なAIモデルの選択をする
AIとビッグデータを活用する際には、目的に応じたAIモデルを選択することが重要です。
AIのモデルやアルゴリズムは豊富にありますが、目的に合ったモデルを選択することで、より効果的な分析や予測が可能になります。
ビジネスのニーズやデータの特性に応じて、機械学習・深層学習・自然言語処理等、適切なアルゴリズムやモデルを選択し、ビッグデータに対して最適な解析手法を適用してください。
なお、モデルの選択にはデータの性質や問題の複雑さ、利用可能なリソース等を考慮する必要があります。
AIとビッグデータを活用しビジネスの成果につなげるためには、選択したモデルを適切に使いこなすスキルと最適化するテクニックが必要です。
データの前処理をする
ビッグデータを解析する前に、データの前処理や整理等を行う必要があります。
データの前処理を行うことで情報の品質が向上する分、AIがより正確な結果を抽出しやすくなるのです。
欠損値の処理・異常値の除去・特徴量のスケーリングや変換等、データをクリーンに整えて解析に適した状態に整形しておきましょう。
また、データの前処理はデータの品質を向上させるだけでなく、分析の効率性も高めます。
適切な前処理を行って、より正確で信頼性のある結果を得ることが、AIとビッグデータを活用するポイントです。
なお、解析に有益な特徴を抽出することも重要なので、どのようなデータが必要なのか事前に整理しておきましょう。
ビッグデータとAIの活用に関する課題
ビッグデータとAIの活用は多くのメリットをもたらしますが、いくつかの課題も存在します。
以下の課題を理解して、ビッグデータとAIを適切に活用できるよう対策しておきましょう。
セキュリティ対策
ビッグデータとAIの活用において、セキュリティ対策は重要です。
大量の情報を扱うビッグデータとAIの活用に際しては、個人情報や機密情報の保護を徹底しなければなりません。
また、AIモデルやデータへの不正アクセスや改ざん・マルウェア(悪意のあるソフトウェア)の侵入等、多面的なセキュリティリスクへの対策が求められます。
顧客データや機密情報が大量に蓄積されたビッグデータに対し、データの暗号化やアクセス制御等のセキュリティ技術を導入し、データの機密性を確保しましょう。
さらに、セキュリティポリシーやガイドラインの策定と従業員の教育を行い、社内のセキュリティ意識を高めてください。
外部の専門家や企業との協力を検討し、万全のセキュリティ体制を整えましょう。
システム構築
ビッグデータとAIの活用には、適切なシステム構築が欠かせません。
大量のデータを収集・処理し、AIによるデータ分析を行うには、強力な基盤となるシステム構築が必要です。
しかし、システムの構築には高度な技術と膨大なコストがかかる可能性があります。
システム構築を行う際は、外部の専門家やコンサルタントへ委託するか、専用ツールを導入する方法が主流です。
自社のコストやスキルに合った方法を検討し、AIによるビッグデータ解析ができるシステムを構築しましょう。
人材不足
ビッグデータとAIの活用には、データサイエンティストやAIエンジニア等の専門知識を持った人材が必要です。
しかし、現在の日本にはデータサイエンティストのようなAIエンジニアが不足しており、人材の確保が困難になっています。
AIテクノロジーに精通した人材を確保するためには、従業員にデータ分析やAIの基礎知識を教育するトレーニングプログラムを導入し、スキルを向上させることも大切です。
自社の従業員でスキルが不足する場合は、外部の専門家やコンサルタントに業務委託をして、必要な専門知識や経験を補完しましょう。
AIとビッグデータを活用するためには、データサイエンティストやAIエンジニアの採用と育成が重要です。
AIとビッグデータの将来は、どのような発展が予想される?
AIとビッグデータを活用した分析・マーケティングは、今後のAIテクノロジーの発展に伴い必要不可欠になるでしょう。
これまで従業員が担当していた単純作業がAIによって自動化される分、人の負担が軽減できるので、業務の効率化が期待できます。
さらに、AIによって高精度でビッグデータを解析できるため、マーケティングやカスタマーサクセス等の戦略を立てやすくなります。
AIとビッグデータが、ここ数年で目覚ましい進化を遂げているのは周知の事実です。
その傾向は今後も続く見通しで、いずれはどの業種においてもマーケティングのデフォルトになると予想されています。
同業他者に対抗するには、早い段階からビッグデータやAIを活用したシステムの導入を検討してみましょう。
まとめ:AIを活用してビッグデータを分析しよう!
AIを活用してビッグデータの分析を行えば、精度の高い解析から業務の効率化が可能です。
膨大な量と種類のデータセットが蓄積されたビッグデータ内のパターンを発見し、現状の把握や状況の予測ができるようになります。
AIを活用してビッグデータを分析するには、セキュリティ対策とシステム構築、何よりAIテクノロジーに詳しい人材が必要です。
社内でAIを扱えるスタッフを教育したりデータサイエンティストを採用したりして、ビッグデータの解析ができる人材を獲得しましょう。
AIによるビッグデータ分析ができれば、企業の成果へとつなげられます。
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