
人流データとは?人流データの取得方法や活用方法について紹介
人流データは運送業務を効率化したり、企業戦略や防災対策の立案をしたりと、さまざまな用途で活用できます。
業務を効率化し業績を向上させるために、人流データの活用方法を把握しておきましょう。
この記事では、人流データの効果的な活用方法について、注意点や活用するポイントを交えて詳しく解説します。
人流データの取得方法や活用事例もあわせて紹介しますので、最後まで読んで人流データをビジネスに役立ててください。
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目次[非表示]
- 1.人流データとは?
- 2.人流の分析が注目されている理由
- 3.人流データを解析するメリット
- 4.人流データの種類
- 5.人流データを活用する際のポイント4つ
- 5.1.明確な目標を設定する
- 5.2.個人情報漏洩対策を行う
- 5.3.分析に必要な知識を身につける
- 5.4.長期的な計画を練る
- 6.人流データの取得方法5選
- 6.1.携帯電話基地局を利用する
- 6.2.GPSを利用する
- 6.3.Wi-Fiを利用する
- 6.4.ビーコンを利用する
- 6.5.カメラを利用する
- 7.人流データの活用事例
- 7.1.時間帯別滞在者数の調査
- 7.2.人の移動実態の調査
- 8.「RESAS」で人流データを活用してみよう!
- 9.まとめ:人流データを活用してビジネスに活かそう
- 10.人流データの収集・分析に「混雑統計®」を活用しよう
人流データとは?

人流データとは、その名の通り人々の移動や行動パターンに関する情報のことです。
データの収集方法にもよりますが、人々の位置や移動経路、人数や滞在時間等の情報が含まれます。
人流データは、公共交通機関の利用履歴やGPSデータ・センサーやカメラの映像解析・モバイルアプリの位置情報・イベントや店舗の入場データ等から収集され、都市計画・交通機関の改善・商業施設の運営・観光地の管理・災害時の防災計画・運送業務の効率化等、さまざまな目的で活用されています。
現代はスマートフォンが普及し、GPSから個人を特定しない範囲の人流データを収集することが容易になりました。
さらに、AIテクノロジーの発達やビッグデータの活用により、精度の高い人流データの解析が可能となったのです。
人流の分析が注目されている理由

近年、ビジネスや行政において人流の分析が重要視されるようになった背景には、技術と社会環境の両面における大きな変化があります。まず、スマートフォンの爆発的な普及と位置情報技術(GPS、Wi-Fi、ビーコンなど)の高度化が挙げられます。これにより、かつては困難だった「いつ・どこに・誰がいるか」という詳細なデータを、24時間365日、大量に取得することが可能になりました。
加えて、AIやクラウドコンピューティングの進化により、膨大なビッグデータを高速かつ低コストで処理できる環境が整ったことも大きな要因です。これにより、一部の大企業だけでなく、多くの企業が手軽に高度な分析を行えるようになりました。
さらに、コロナ禍を契機として、数年に一度の静的な統計データだけでは捉えきれない、刻々と変化するリアルタイムな人の動きを把握する必要性が社会全体で認識されたことも、注目の度合いを加速させています。
人流データを解析するメリット

人流データを解析することで、次のようなメリットを得られます。
- リアルタイムで精度の高い情報を収集できる
- 常に更新される最新データを収集できる
- 時間や期間、エリア等の要望に沿った人流を把握できる
- 現場を訪れずにデータから人流を把握できる
- 現地調査にかかるコストを削減できる
- 過去のデータを比較して人流変動を把握できる
- 人流データ以外の複数の統計情報と組み合わせた多角的な分析ができる
- データから人々のニーズや趣向を把握できる
- 行動パターンや傾向から未来の予測ができる
従来の統計情報は、カウントやチェックによる人手のデータ収集が一般的でした。
しかし、GPSや映像解析・交通機関の利用履歴等のデジタルデータから情報収集をする人流データは、数え間違いや主観的な情報収集が少なく、客観的な精度の高い情報なのです。
そのため、人流データを活用することで、リアルタイムで収集した精度の高い情報をさまざまな用途で活用できます。
また、現地調査にかかる手間やコスト・労力を削減してデータ収集ができる点も、人流データを解析するメリットです。
人流データの種類

人流データは、どのようなデータを計測し、どのように集計・加工するかによって、大きく4つの種類に分類されます。
それぞれのデータ形式には得意とする分析領域と不向きな領域があるため、解決したい課題に合わせて適切なデータを選ぶことが重要です。
通行量を計測する「カウントデータ」
カウントデータは、特定の地点を通過した人数を計測したデータです。従来のカウンターを使った交通量調査のデジタル版と言えるもので、指定したラインやポイントを通過した人数を、「いつ」「どの方向に」「どのような属性(性別・年代)の人が」移動したかという情報と紐づけて把握できます。
通行量のボリュームを把握するのに適していますが、その人がその後どこへ行ったかという詳細な行動パターンの追跡には向きません。
特定エリアの混雑を知る「滞留データ」
滞留データは、指定したエリアや空間内に、一定時間とどまっている人数を計測したデータです。「カウントデータ」が通過を見るのに対し、「滞留データ」はその場にいる密度や滞在時間を把握します。
どのエリアが混雑しているか」というヒートマップ分析などに最適ですが、個々の人がどのように動いたかという移動の連続性は把握しにくい側面があります。
人の流れの大枠を捉える「ODデータ」
ODデータとは、出発地(Origin)と目的地(Destination)の2地点間の移動量を把握するデータです。「どこから来て(O)、どこへ行ったか(D)」という移動の総量をマクロな視点で捉えることができます。
エリア間の人の流れを大まかに把握するのに適していますが、途中でどの道を通ったかという詳細なルートまでは特定できない場合があります。
詳細な動線を可視化する「移動軌跡データ」
移動軌跡データは、特定のエリア内における一人ひとりの移動経路(軌跡)を詳細に記録したデータです。GPSやWi-Fiなどを活用し、人がどのように動き回ったかを線で捉えることができます。
ミクロな視点での行動分析が可能で、回遊性やボトルネックの発見に役立ちますが、データ量が膨大になるため、定量的な全体傾向の把握よりも質的な行動分析に向いています。
人流データを活用する際のポイント4つ

人流データを活用する際は、次の4つのポイントを意識しておきましょう。
4つのポイントを把握して、適切に人流データを活用できるよう対策しましょう。
明確な目標を設定する
人流データを活用する際は、明確な目標を設定しましょう。
目的を持たずに人流データを解析しても、興味深い情報を得られるだけで、有用な活用方法は見いだせません。
ビジネスに人流データを活用するためには、「どのような目的で人流解析をするのか」といった目標設定を、現状の課題に合わせて行いましょう。
目標が定まれば人流データの活用手段を決めやすくなります。
必要最小限の労力とコストで成果を得られるように、人流データを活用する明確な目標を設定してください。
個人情報漏洩対策を行う
人流データを活用する際は、人流データを提供する企業が個人情報漏洩の対策を行っているか確認しましょう。
人流データは、携帯基地局やGPS・ビーコン、Wi-Fiを活用して収集します。
そのため、人流データを扱う企業でない限り、自社で人流データを収集することは難しいです。
たとえば、人流データを収集したエリアに1人しかいない場合、データを提供するとその個人の行動履歴を提供することになります。
その場合は、個人情報を漏洩することになりプライバシー侵害にあたります。
人流データを扱う際には個人情報漏洩対策を行い、個人を特定できないよう配慮してください。
分析に必要な知識を身につける
人流データを活用するためには、分析に必要な知識を身につけなければなりません。
人流データをただ収集するだけでは、ビジネスに活用することは難しいでしょう。
専門知識を持った人を雇用するか人流解析ができるシステムを導入しなければ、人流データを活用できません。
また、ビッグデータをAIテクノロジーにより解析する際には、AIの知見とスキルが必要です。
人流データを活用する際には、分析に必要な知識を身につけるか知識のある人を雇用しましょう。
難しい場合は人流解析ができるシステムの導入の検討がおすすめです。
長期的な計画を練る
人流データを適切に活用できれば、顧客ニーズを汲み取り、マーケティングやブランディングに役立てることも可能です。
しかし、人流データを活用したビジネス手法は、成果が出るまで時間がかかるケースが多く、長期的な計画が求められます。
あくまで人流データを活用した事業戦略は1つの手法として考え、他の戦略も並行して進めることをおすすめします。
人流データの取得方法5選

人流データを取得する方法には、次の5つがあげられます。
人流データを活用する際には、取得元のソースを確認する必要があります。
それぞれの取得方法の違いを確認して、必要な人流データを活用できるよう準備しましょう。
携帯電話基地局を利用する
人流データの取得方法として、携帯電話基地局を利用する方法があります。
携帯電話の通信に伴って発生するシグナル情報を基地局が受信し、人々の位置情報・行動パターンを解析する方法です。
電波さえ繋がっていれば24時間365日いつでも日本全国のエリアを問わずに人流データの取得が可能であるため、広範囲の情報収集が可能です。
そのため、都市開発や大規模な商業エリアの開発などに利用されるケースが多いです。
ただし、取得できる位置情報の精度が基地局の設置間隔に依存する(数百m~)こと、データの取得間隔が1時間単位となるため、詳細な人流データを取得したい場合には注意が必要です。
GPSを利用する

GPS(Global Positioning System)を利用した人流データの取得は、衛星信号を活用する方法です。
主にスマートフォンのアプリを通じて、GPSで人々の位置情報を取得します。
GPS機能を備えたデバイスは、スマートフォンだけでなく車載ナビゲーションシステム等さまざまです。
スマートフォンが普及し、経路案内や地図情報の確認手段にGPSが活用されている現代では、GPSを利用することで数分単位で誤差の少ない精度の高い人流データを取得できます。
しかし、GPSを利用した人流データの取得には、デバイスがGPS信号にアクセスできる状況でなければ情報を取得できません。
屋内や地下にいたり、アプリの位置情報を拒否したりしている場合は、GPS信号が遮られて正確なデータを取得することは難しいでしょう。
そういった注意点がありながらも、GPSを利用した人流データは、位置情報の正確性が高くリアルタイムな情報が多いです。
正確な位置情報を基にした人流解析をして、効果的な意思決定や戦略の立案に役立てましょう。
Wi-Fiを利用する
人流データの取得方法には、Wi-Fiを利用する方法もあります。
無線通信技術であるWi-Fiを活用すれば、デバイスがアクセスポイントに接続する際の情報を収集して、人流データを取得できます。
主に、公共の場所や商業施設等に設置されたWi-Fiアクセスポイントを利用して、人々の行動履歴や滞在時間を分析することが可能です。
Wi-Fiを利用した人流データの取得には、Wi-Fiアクセスポイントの設置が必要です。
また、デバイスをWi-Fiに接続している状況でなければ人流データを取得できません。
Wi-Fiを活用した人流データの解析は、商業施設やイベント会場の運営改善やマーケティング戦略の立案に活用されます。
人の滞在時間や訪問頻度・特定エリアへの集中度等の情報を把握し、効果的な施策やサービスの提供につなげましょう。
ビーコンを利用する
ビーコンを利用した人流データの取得は、近距離通信技術を活用する方法です。
ビーコンは小型の無線送信機であり、「Bluetooth Low Energy(BLE)」を使ってデバイスと通信を行います。
ビーコンは約半径数十メートルを対象に信号を発信するため、近くのデバイスから位置情報や識別情報を受信して人流データを把握します。
主に、施設や店舗等に設置されたビーコンを活用するケースが多いです。
そのため、屋内環境での情報取得に向いており、ビーコンを設置できない場所では人流データの取得ができません。
ビーコンは一般に壁面や天井に設置され、周囲のデバイスと通信を行います。
デバイスがビーコンの信号を受信することで、そのデバイスの位置や通過時間等を把握できるのです。
またビーコンを受信するために、デバイス側でアプリのインストールやBluetooth機能の設定が必要です。
ビーコンを利用して人流データを取得すれば、人の滞在時間や行動パターンを把握し、効果的な店舗レイアウトやキャンペーンの展開等に役立てられるでしょう。
カメラを利用する

人流データを取得する方法として、カメラを利用する方法があります。
一般的にカメラ映像から「空間の混雑度」「人数のカウント」「性別や年代」等の解析を行い、セキュリティカメラや監視カメラの映像から人流データを解析します。
カメラを利用した人流データの取得により、特定エリアの滞在人数・滞在時間・来客数・移動動線等の把握が可能です。
また、顔認識技術を組み合わせれば、個別の人物の識別や性別・年齢の推定等よりカテゴライズ化された情報も取得できます。
顔認証技術を組み合わせることで、ターゲット層の分析や顧客行動・ニーズの分析、セキュリティ上の問題検知等、さまざまな目的に活用可能です。
しかし、個人を識別するカメラを利用した人流データの取得には、プライバシー保護に十分な配慮が求められます。
人流データの活用事例

人流データはさまざまな目的に活用されますが、実際に活用した事例を2つ確認してみましょう。
どちらも、ゼンリンデータコムが提供する位置情報ビッグデータ「混雑統計®」の活用事例です。
混雑統計®はおよそ700万台の携帯電話のGPS位置情報を活用した高精度な人流データサービスです。
活用事例を参考に自社の課題・目的を達成する、活用方法を考案してみましょう。
時間帯別滞在者数の調査
観光・街中調査に人流データを活用した事例では、時間帯別滞在者数の調査があります。
調査対象となるエリアでの人の込み具合や滞在者数を分析し、時間帯別での人流を調査した実例です。
どの時間帯に人が集まるのか、人気のある時間帯を調査することで、キャンペーンの開催時期や顧客にアプローチするタイミングを把握できます。
また、曜日ごとの人流データや、そこに雨天や晴天時の人流の情報も加えたデータまで把握することにより、精度の高い分析が可能です。
人の移動実態の調査
人がいつどこへ移動しているのか、人の移動実態を調査した事例を紹介します。
都心と観光地・居住地の3エリアに調査対象を分類し、新型コロナウイルス拡大後の人流を調査した例です。
曜日や時間帯によって人がどこに移動しているのか、1年間の人流データを収集し移動実態を調査しています。
時間帯や連休・イベント時の人流を把握し前年度と比較できるため、近年の傾向と人々のニーズを理解できる調査結果が得られました。
詳しくは以下でまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考:新型コロナウィルス感染拡大前後におけるGPS位置情報ビッグデータを活用した人流調査
「RESAS」で人流データを活用してみよう!

出典:RESAS
人流データを活用する際には、地域経済分析システム「RESAS(リーサス)」も活用してみてください。
RESAS(リーサス)は地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供しているサービスです。
その中で、ゼンリンデータコムの「混雑統計®」データを活用した「まちづくりマップ(流動人口メッシュ)」が提供されています。
「まちづくりマップ(流動人口メッシュ)」では、全国500mメッシュ(政令市および東京23区は250mメッシュも選択可能)の混雑度を、月別・時間帯別で流動人口をご覧頂けます。RESASについては、以下で詳しく紹介しています。
参考:経済産業省「地域経済分析システム(RESAS)」に混雑統計®データが採用
まとめ:人流データを活用してビジネスに活かそう

人流データを活用すれば、マーケティングや事業戦略等に役立てられますが、明確な目標を定めて長期的な計画を練らなければ意味がありません。
また、分析に必要な知識を身につけなければ人流データを上手に活用できないため、専門知識を有した人材を育成・採用するか人流解析ができるシステムの導入を検討する必要があります。
この記事で紹介した人流データの活用事例を参考に、自社の業務を効率化する事業戦略を立案しましょう。
人流データの収集・分析に「混雑統計®」を活用しよう
人流データの収集・分析には、ゼンリンデータコムの「混雑統計® 」のご活用をご検討ください。
「混雑統計® 」では約700万台の携帯電話のGPSから、数分単位で収集した位置情報を解析し精度の高い人流データを提供します。
属性データと行動データの組み合わせや、自社データをかけあわせてカスタマイズされた人流データを取得できるため、目的や用途にあった最適なデータ解析が可能です。
また、ゼンリンデータコムの地図データと組み合わせた高精度・高鮮度の人の行動判定ができ、移動経路の分析や利用記録の判定ができます。
人流データをビジネスに役立てたい方は、「混雑統計® 」をご検討ください。
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「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。
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