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loTとICTの違いとは?仕組みの違いや活用事例について解説

私たちの生活を豊かにするもので、「loT」と「ICT」と呼ばれる技術があるのをご存じでしょうか。

どちらもITにまつわる言葉ではありますが、それぞれ用途や考え方に違いがあります。

本記事では、loTとICTの違いや総務省における取り組み、さまざまな場面における活用事例などを踏まえて解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.loTとICTの違い
    1. 1.1.loTとは
    2. 1.2.ICTとは 
    3. 1.3.それぞれの違い
  2. 2.総務省におけるIoTとICTの取り組み
    1. 2.1.テレワークによる地域活性化
    2. 2.2.医療現場の人手不足に貢献
  3. 3.loTの活用事例
    1. 3.1.スマートデバイス
    2. 3.2.医療
    3. 3.3.工場
    4. 3.4.物流
  4. 4.ICTの活用事例
    1. 4.1.教育
    2. 4.2.医療
    3. 4.3.防災
    4. 4.4.物流
  5. 5.まとめ:loTとICTの違いを理解してさまざまなビジネスに活かしてみよう
  6. 6.IoTやICTを導入し物流業務の改善をしたい場合は「ロジスティクスサービス」の導入を! 

loTとICTの違い

loTとICTは、似たような言葉ではありますが用途や考え方に少し違いがあります。

両方とも背景にインターネットの存在はありますが、loTは「モノとインターネットをつなぐ技術」で、ICTは「人と人をつなぐ技術」です。

ここでは、loTとICTの概要やそれぞれの違いについて解説します。


loTとは

loTとは、「Internet of Things」の略で「モノのインターネット」を意味します。

私たちの周囲にあるモノがインターネットにつながる仕組みのことです。

デジタル化が進んだ昨今、家電やカーナビといったモノをインターネットに通信する技術であるloTは高い注目を集めています。

loTが普及する前に「M2M(Machine to Machine)」と呼ばれるモノ同士を接続できる技術もありました。ですが、M2Mはセンサーネットワークで相互の情報はやりとりできますが、インターネットには接続できませんでした。

しかし、loTはモノに通信機能がついているため、インターネットを活用した送受信を行えるのです。

身近なloTの代表例としては、コネクテッドカー(※1)やスマートロック(※2)などが挙げられるでしょう。

loTの活用によってモノを遠隔で操作することが可能になったり、モノ同士で通信が可能になったりと、幅広い分野で今後の活躍が期待されています。

(※1)常時ネット接続がされていて、リアルタイムの道路情報の取得やその情報を活用した最適ルートの提案などの機能を搭載した車のこと

(※2)スマートフォンやスマートウォッチなどのデバイスとアプリを利用して、施錠・解錠が行える鍵のこと


ICTとは 

ICTとは、「​​Information and Communication Technology」の略で「情報通信技術」や「情報伝達技術」などを意味します。

ITの技術を有効活用し、情報を伝達することに使われるのがICT技術です。

ICTは私たちの生活を便利にしてくれます。

たとえば、会社で会議をする場合にテレビ電話をしたり、教育現場で使われるタブレットで生徒の情報を管理したりする際にICTの技術が使われています。

ICTを使うことで、タブレットやパソコンひとつで直接足を運ばなくても顔合わせが可能になったり、教材や資料などの重い荷物を運ぶことがなくなったりと、ICTは私たちの生活を豊かにする技術なのです。


それぞれの違い

loTとICTの違いは下記のようにイメージすると良いでしょう。

  • loT・・・「モノとインターネットをつなぐ技術」
  • ICT・・・「人とインターネットをつなぐ技術」または「人と人をつなぐ技術」

両方ともITの分野に属する言葉ではありますが、それぞれの位置づけは異なります。

ICTは人と人をつなげる考え方です。

そのため、通信技術や情報伝達技術によって人と人がつながり、コミュニケーションを取ることもICTと呼ばれる傾向にあります。

それに比べloTはモノを主体に考えているため、人が関わっている技術の場合でも、モノが主体であればloTと呼ばれることが多いのです。

たとえば、スマートスピーカーは人がシステムの操作を行いますが、影響を受けるのはスマートスピーカーというモノであるため、lotに該当します。

loTとICTは背景にインターネットの存在があることは同じですが、loTは物が主体であること、ICTは人が主体であること、と覚えておくと良いでしょう。


総務省におけるIoTとICTの取り組み

総務省は公共事業や地域活性化などを目標に、各分野でloTとICTを活用する取り組みを行っています。


テレワークによる地域活性化

総務省は、地域創生や一億総活躍社会の実現に向けて「ふるさとテレワーク」を推進しています。

テレワークで場所を選ばず、地方でも仕事できるようにすることで、地方へ移住しやすくし、人口を増やす目的です。


医療現場の人手不足に貢献

介護、医療現場の人手不足にもICTの活躍が期待されています。

ICTで業務を効率化し人手不足を解消したり、医療の安全性を高めたりすることで、高齢者や人々が健康に暮らせる社会を実現することが目的です。

総務省はさまざまな場面でloTやICTを導入し、ルールの範囲内でデータを収集し、ビッグデータを活用することを目的としています。

それにより、ビジネスシーンや家庭での利便性が向上し、従来よりも革新的なloT機器の開発やサービスの展開も視野に入れて取り組んでいます。


loTの活用事例

ここでは、loTの活用事例について詳しく見ていきましょう。


スマートデバイス

loTの身近な活用事例のひとつにスマートデバイスが挙げられます。

すでにインターネットと接続できるデバイスが実用化されており、たとえばスマートフォンで家電を操作することができます。

外出先からスマートフォンを通して家電の操作が可能なため、テレビの電源をつけたまま外出してしまっても遠隔で操作が可能です。

また、スマートフォンで鍵がかけられるデバイスも実用化されており、鍵を持ち歩く必要がなく、紛失の心配もないため防犯面から見ても安心です。


医療

loTは医療の発展にも貢献しています。

医療現場におけるloTの活用事例のひとつに遠隔医療サービスがあります。

スマートフォンで医師による診察を受けることが可能になり、直接病院に行かなくても診察が受けられるため、高齢者や忙しい方にも便利なサービスです。

このように、遠隔で医療サービスを受けられるようになれば、病院に行く時間の短縮や地方在住で病院まで距離がある人でも、手軽に利用できる便利な医療体制が実現できるでしょう。


工場

loTは工場の現場でも活躍しています。

たとえば、センサーなどを活用し工場内のありとあらゆるデータを収集することが可能です。

工場のデータをインターネットを通して収集・分析することで、業務の問題や改善点を見つけ出すことに役立てられているのです。

分析結果から業務改善やレイアウト変更、人員配置の変更などを行うことで、工場のムリ、ムダを減らし、生産性を向上させることもできるでしょう。

loTの技術が進めば、製造業の発展にもつながるのです。


物流

物流業界でも、loTの導入に向けた動きが期待されています。

物流にloTなどの最新技術を導入することを「スマート物流」といいます。

物流業界で導入されているloTの例は下記の5つです。


温度センサー

輸送中の温度管理を行い、インターネットを通してリアルタイムで適切な温度管理ができます。
RFID

無線通信機能がある小型ICチップ。

倉庫内のピッキングや在庫確認の効率化に役立てられます。

重量計測器

商品のサイズや重量を計り、仕分けやデータベースへの登録を自動化できます。

無人搬送ロボット(AGV)

自律走行ロボット(AMR)

倉庫内で働く従業員の代わりに、荷物のピッキングや運搬などの作業を補助します。

配車システム(TMS) 

トラックに搭載されたGPSから位置情報を確認し、車両の配送状況や配送計画の最適化を実現します。


ICTの活用事例

ICT教育

ここではICTの活用事例について詳しく見ていきましょう。


教育

教育の現場でのICTは、子ども達の学習環境を構築するために活用されています。

代表的な活用事例としては「eラーニング」があります。

近年では、文部科学省が推進するGIGAスクールの構想によって、各生徒へ学習用端末が1台ずつ配布されるようになりました。

これにより、作文を書いたり、宿題に答えを書き込んだり、教育の中でパソコンやタブレットが頻繁に使用されるようになったのです。

教育現場でのICTの活用は、下記のような問題点の解決に大きく貢献しています。

  • デジタル教育の促進
  • グループワークの活性化
  • 不登校の児童への対策
  • 感染症による休校時のオンライン授業

また、上記の問題を解決することで、教員の残業時間や時間外労働の短縮につながることも期待されています。


医療

ICTは医療現場の業務の効率化や患者の治療などに役立てられます。

医療現場におけるICTの活用事例のひとつに、医療ネット連携サービスの構築があります。

これは電子カルテを使用しなくても近隣施設と医療情報の共有が可能となるサービスです。 

ICTの医療現場での活躍が発展すれば、従来よりも質の高い医療が提供されるでしょう。


防災

ICTは防災の分野でも有効活用されています。

代表的な活用事例としては、地震や津波の被害を抑えるための利用です。

宮城県石巻市と高知県高知市では、津波の被害を予測するICTシステムを構築しました。

地震が発生した際に、リアルタイムで津波の浸水域を予測し、住民への情報伝達をいち早く行うための手段として活用する目的です。

ICTの活用により、自然災害による被害の軽減も期待できます。


物流

ICTは、慢性的な人手不足が深刻化する物流業界でも活用されています。

倉庫の無人化や在庫管理など、ICTによるデジタル化は確実に進んでいます。

物流業界で導入されているICTの代表例は下記の5つです。

宅配BOX

ここでは配送会社やECサイトが設置する宅配BOXを指します。自宅にいなくても荷物が受け取れるため、宅配業者の再配達の業務が軽減します。
シェアリングエコノミー型宅配サービス

顧客の都合に合わせて最適な場所と時間に配達できる従業員を手配できます。

ユーザーの利便性の向上や、宅配業者の業務効率化に役立ちます。

ロボットカーによる無人配達
保管BOXを搭載した自動運転車が配送し、配達員の人手不足による問題を解消します。
ビッグデータやAIの活用
交通情報や顧客の在宅情報をリアルタイムで把握することで、配達効率の向上につながります。
倉庫のスマート化
当日配送や即日配送などの迅速なECサービスへの需要に貢献します。


まとめ:loTとICTの違いを理解してさまざまなビジネスに活かしてみよう

loTやICTは、どちらもITの分野に属する言葉ではありますが、それぞれの用途は異なります。

loTは「モノとインターネットをつなぐ技術」、ICTは「人とインターネットまたは、人と人をつなぐ技術」と覚えておくと良いでしょう。

それぞれの違いを理解して、さまざまなビジネスに活かしていきましょう。


IoTやICTを導入し物流業務の改善をしたい場合は「ロジスティクスサービス」の導入を! 

loTやICTを導入し物流業務の改善をしたい場合はゼンリンデータコムの「ロジスティクスサービス」をご活用ください。

ロジスティクスサービスでは、下記のような機能で物流業務の効率化をサポートします。

  • ベテラン配車マンのノウハウを蓄積し、誰でも配車計画が作成できる
  • 自動配車サービスから訪問先の連携が可能なため、最適な到着地点に案内できる
  • 業務進捗の把握や事務作業を軽減できる

高精度、高鮮度な地図に加えて、IoTとAIを融合させた新しいサービスです。

物流システムの導入で業務の効率化を検討している方は、ぜひ「ロジスティクスサービス」の導入をご検討ください。



ゼンリンデータコム編集部
ゼンリンデータコム編集部
あらゆる業界に役立つ、位置情報・住宅地図・物流配車管理・地図道路情報配信・屋内施設動態・インバウンドなど、ゼンリンデータコムの提供サービスに関わるノウハウやトレンドを様々な角度で情報発信してまいります。

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