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ジオコーディングとは? 住所正規化など具体的な活用例や手法を解説

「ジオコーディング」という言葉を聞いたことがあっても、意味までは把握していないという方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、ジオコーディングの利用方法について、活用例を交えて紹介します。

ぜひ参考にしていただき、ジオコーディングを活用して地図情報を正確に更新しましょう。


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目次[非表示]

  1. 1.ジオコーディングとは?
    1. 1.1.逆ジオコーディングとは?
  2. 2.ジオコーディングを行うにあたって必要となるもの
    1. 2.1.住所データ(ジオコーディングする場合)
    2. 2.2.座標データ(逆ジオコーディングする場合)
    3. 2.3.ジオコーダー
  3. 3.ジオコーディングをする方法
    1. 3.1.地図サービスを利用し検索する 
    2. 3.2.ジオコーディングができるツールを活用する
    3. 3.3.ジオコーディングができるAPIを活用する
  4. 4.ジオコーディングを活用するメリット
    1. 4.1.配送ルート最適化によるコスト削減 
    2. 4.2.災害時の迅速な状況把握と対応支援 
    3. 4.3.マーケティング戦略の精度向上 
  5. 5.ジオコーディングの活用例
    1. 5.1.住所を正規化し、ダイレクトメールなどの誤送付を防ぐ
    2. 5.2.不動産業での物件情報と周辺環境の可視化  
    3. 5.3.自治体における公共施設案内と防災対策 
    4. 5.4.多くの住所データを地図データに登録する
    5. 5.5.逆ジオコーディングを活用し、運転日報の作成を効率化する
  6. 6.まとめ:ジオコーディングを活用し、住所情報を正確に、かつ最新の状態を保とう!
  7. 7.定期的なジオコーディングや住所の正規化ならゼンリングループの「ZENRIN Maps API」!


ジオコーディングとは?

ジオコーディングとは?

ジオコーディングとは、住所や地名・駅名などの地図情報を、緯度経度といった地理座標値に変換することです。

住所や地名など地図情報から変換した緯度経度情報のことをジオコードと呼び、ジオコードに変換する作業をジオコーディングと呼びます。

たとえば、「東京スカイツリー」の住所である「東京都墨田区押上1丁目1−2」を地図アプリ※で入力すれば、緯度「35.71075813823494」経度「139.81253759823224」の情報に変換されます。

その結果、ピンポイントの地点を特定することができ、地図アプリなどで目的地を設定できるのです。


基本的にはコンピューターが地図情報と地理座標値を自動変換しますが、自動変換できない場合は手動で再度入力しなければいけません。

このように、ジオコーディングを活用することで、地図情報を入力しただけで緯度経度情報に基づいて正確な場所を表示することが可能です。


つまり、ジオコーディングとは、地図上で目的地や現在地を検索する際に、住所や郵便番号で正確な地理座標値を調べるための変換作業のことをいいます。

※本記事ではGoogle Maps参照(世界測地系のため、ほかアプリ等とは緯度経度が異なる場合があります)

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逆ジオコーディングとは?

「ジオコーディング」➀

ジオコーディングは住所や郵便番号などの地図情報から緯度経度情報へ変換するのに対して、反対の「逆ジオコーディング」も存在します。

逆ジオコーディングとは、緯度経度情報から住所や郵便番号などの地図情報へ変換する作業のことです。


たとえば、先ほどスカイツリーの緯度経度情報を出したので、今度はその緯度経度情報を地図アプリで検索すると、「東京都墨田区押上1丁目1-2」の「東京スカイツリー」が表示されます。

ジオコーディングとは反対に、緯度経度情報を住所情報などに変換するため、「逆ジオコーディング」と呼ばれているのです。

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ジオコーディングを行うにあたって必要となるもの

ジオコーディングを行うにあたって必要となるもの

ジオコーディングを行う際には、いくつか必要なものがあります。

事前に以下の3つのデータを用意しておきましょう。

それぞれ解説します。


住所データ(ジオコーディングする場合)

ジオコーディングを行うためには、対象の「住所データ」が必要です。

人によっては同じ住所でも、「2丁目」と「二丁目」など表記ゆれが発生する可能性があるため、考えられる表記すべてに対応できる住所データがあれば、効率よく緯度経度情報へ変換できるようになります。


しかし、膨大な住所データを自力で作成することは、あまり現実的ではありません。

そのため、各社が提供している地図データベースなどを利用することが一般的です。


座標データ(逆ジオコーディングする場合)

ジオコーディングを行うには「座標データ」も必要です。

住所データがあっても、変換する座標データがなければジオコーディングができません。

座標データは数値が少し違うだけで、地図情報が大きく違ってしまうため正確なデータを用意する必要があります。


ジオコーダー

最後に、ジオコーディングをするには「ジオコーダー」も用意しなければいけません

ジオコーダーとは、住所情報を緯度経度情報に変換するプログラムのことです。

ジオコーダーを使えば、住所検索した際に座標データをデータベースから検索して、都道府県や行政区分ごとに該当する座標データを算出できます。


たとえば「東京都墨田区押上1丁目1-2」と検索した際に「2号」に該当する座標がデータベースに無かった場合、ひとつ上の「1番地」までの緯度経度情報を表示する仕組みです。

「1番地」にも該当する座標がデータベースになかった場合は、「東京都墨田区押上1丁目」まで緯度経度情報が検索されます。

ジオコーディングを行う際には、ジオコーダーを用意して住所データを正確な座標データに変換しましょう。


ジオコーディングをする方法

ジオコーディングをする方法

では、実際にジオコーディングをするには、どのように行えばよいのでしょうか。

ジオコーディングをするには、ジオコーディングができるツールかAPIを活用する必要があります。

それぞれの活用方法を詳しく解説します。


地図サービスを利用し検索する 

Google Mapなどの地図サービスでは、住所から地図を表示するジオコーディング、地図上の地点をクリックして住所を表示する逆ジオコーディングを直感的に利用できます。この方法は手軽で、個人的な確認や少量のデータ処理に適しています。 


しかし、大量データの処理やシステムへの自動連携には向いていません。また、得られる座標の精度や情報の鮮度はサービスに依存し、商用利用には規約の確認が不可欠です。 

業務で本格的に活用したり、大量のデータを処理したりする場合は、専用のジオコーディングサービスを検討する必要があります。 


ジオコーディングができるツールを活用する

ジオコーディングをする方法として、ジオコーディングができるツールを活用する方法があります。

ジオコーディングのできるツールはWeb上にいくつかあるため、ご自身が使いやすいと思うツールを見つけてみてください。


基本的な操作方法は、緯度経度変換したい住所を入力し、検索するだけで完了です。

Web上の無料ツールでは、住所を入力して緯度経度情報のジオコーディングができる機能と、緯度経度から住所情報を検索できる逆ジオコーディングの両方が備わったものもあります。


誰でも簡単に活用できますが、一つひとつ住所を入力し変換しなければいけないものが多いため、住所データが多い場合はあまり実用的ではありません。

そのため、膨大な住所データを効率よく緯度経度変換したい場合は、次のAPIを活用した方法で行いましょう。


ジオコーディングができるAPIを活用する

ジオコーディングをするもうひとつの方法として、ジオコーディングができるAPIを活用する方法があります。


APIを活用すれば、アプリケーションやソフトウェアから集められたデータベースを元に、住所データから座標データへの自動変換が可能です。

Web上のツールではなく、自社システムでジオコーディングをしたい場合には、APIを活用することをおすすめします。

APIを活用してジオコーディングの機能を自社システムに導入すれば、自社システムだけで簡単にジオコーディングができるようになるため、効率アップを狙いやすいです。


たとえば、保有している住所データから自動でジオコーディングするシステムを構築すれば、効率よく緯度経度情報に変換できます。

自社でジオコーディングを行いたい企業や、できるだけ効率よくジオコーディングを行いたい企業はAPIを活用しましょう。

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ジオコーディングを活用するメリット

「ジオコーディング」➁

ジオコーディングを導入することで、企業はどのような恩恵を受けられるのでしょうか。

単に住所を座標に変換するだけでなく、そこから広がるビジネス上のメリットは多岐にわたります。具体的な利点を理解することで、自社の課題解決にどのように役立つかが見えてくるはずです。


配送ルート最適化によるコスト削減 

物流業や訪問サービス業にとって、効率的な配送・訪問ルートの策定は、燃料費や人件費などのコストに直結する重要な課題です。

ジオコーディングを利用し、多数の配送先や訪問先を地図上にマッピングし、それらを結ぶ最適なルートを算出するシステムと連携が可能になります。 

これにより、移動距離の短縮や時間の節約が実現できます。結果として、コスト削減だけでなく、配送時間の短縮による顧客満足度の向上にも繋がります。 


災害時の迅速な状況把握と対応支援 

地震や水害などの自然災害が発生時、被災状況を迅速に把握し、適切な対応を行うことは極めて重要です。

ジオコーディングは、被災報告があった地点や避難所の位置、寸断された道路などを地図上にリアルタイムで表示することで、被害の全容把握を支援します。

また、救援物資の配送ルート検討や、救助隊の効率的な配置計画など、人命に関わる迅速な意思決定を支援する上でも大きな力を発揮します。 


マーケティング戦略の精度向上 

ジオコーディングは、マーケティング戦略の精度を飛躍的に向上に大きく貢献します。

例えば、店舗の商圏分析を行い、どの地域からの来店が多いか、あるいは少ないかを把握することで、チラシ配布エリアの最適化や新規出店候補地の選定に役立てることができます。

また、顧客の居住地情報と購買履歴などを組み合わせることで、特定の地域特性に合わせた商品提案やキャンペーン展開も可能になり、よりパーソナルで効果的なマーケティングが実現します。 


ジオコーディングの活用例

ジオコーディングの活用例

次に、ジオコーディングをすることで、どのような効果を得られるのか活用例を紹介します。

ジオコーディングを活用し、地図情報を正確にすればさまざまな業務ミスなどを防ぐことが可能です。

ぜひ参考にしてください。


住所を正規化し、ダイレクトメールなどの誤送付を防ぐ

ジオコーディングを行うことで、住所情報を正規化し、ダイレクトメールなどの誤送付を防げます。

顧客の住所情報を管理していても「1丁目」や「一丁目」、「1-1-9」など表記ゆれしているケースが多く、ダイレクトメールが届かない、間違えた住所に届いてしまう、ダイレクトメールを二重送付してしまうなどの誤送付が起きてしまうことがあります。

そのため、住所データを一度緯度経度情報に変換し、重複している住所データを洗い出し修正すれば、誤送付問題を防ぐことが可能です。


不動産業での物件情報と周辺環境の可視化  

不動産業では、物件の魅力をお客様に伝えるために、立地条件や周辺環境の情報が非常に重要です。

ジオコーディングを利用すれば、物件の所在地を地図上に正確に表示できるだけでなく、最寄り駅からの距離、学校や病院、商業施設といった周辺施設の情報を重ねて表示することができます。

これにより、お客様は物件の利便性や住環境を直感的に理解しやすくなり、物件選びの助けとなります。


自治体における公共施設案内と防災対策 

地方自治体では、住民サービスの向上や防災対策のためにジオコーディングが活用されています。

例えば、役所や図書館、公園、避難所といった公共施設の位置情報を地図上でわかりやすく提供したり、災害発生時に危険箇所や避難経路をハザードマップとして公開したりする際に、ジオコーディング技術が基礎となります。

また、ごみ収集ルートの効率化や、道路インフラの管理など、行政運営の様々な場面で、位置情報を活用した業務改善が進められています。 


多くの住所データを地図データに登録する

ジオコーディングを活用すれば、自社製品を販売している店舗の住所データを効率よく地図データに登録することが可能です。

自社製品を店舗販売している場合、店舗数が多くなるとすべての住所データを地図データに反映できていない可能性があります。

せっかく店舗に自社製品を置いて販売していても、店舗の位置情報を地図で確認できなければ顧客が店舗へたどり着けない可能性もあります。

顧客離れや売上低下を防ぐためにも、店舗の住所データの更新は必要不可欠です。


しかし、一つひとつ住所情報から地図に地点登録するのは効率がよくありません。

そこで、ジオコーディングを活用すれば、漢字表記やカタカナ表記、アルファベット表記などの店舗情報の表記ゆれにも対応しながら、まとめて地図データに地点登録することが可能です。

複数の店舗情報を統一して、最新の住所情報を地図データに反映したい企業は、ジオコーディングを活用しましょう。


逆ジオコーディングを活用し、運転日報の作成を効率化する

逆ジオコーディングを活用すれば、運転日報の作成を効率化できます。

運転日報とは、運送業が安全運転の維持や適切な輸送ルートを算出するために作成する日報のことです。

走行した地点、住所を正確に調べて、運転日報を作成する作業を効率化すれば日々の生産性を向上させられます。


そこで有効なのが逆ジオコーディングです。

逆ジオコーディングを活用すれば、走行したルートの座標データから住所データを検索して運転日報の作成の効率化が図れます。

運送業で運転日報を付けている人は、逆ジオコーディングを活用して、業務を効率化させましょう。


まとめ:ジオコーディングを活用し、住所情報を正確に、かつ最新の状態を保とう!

「ジオコーディング」➂


ジオコーディングを活用すれば、住所情報を正確にして生産性の向上が図れます。

運送業だけでなくダイレクトメールを送る企業や、複数の店舗で商品を販売する企業にとっても、表記ゆれなどの問題を解消することは大切です。


ジオコーディングを活用すれば、さまざまな業種の課題点を解消し、業務を効率化する手助けができます。

APIを活用すれば、ジオコーディングを効率よく行えるため、導入をご検討ください。

住所情報を正確な状態に保ちたい企業は、ジオコーディングを活用してみましょう。




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業務上、定期的なジオコーディングが必要な場合は、「ZENRIN Maps API」の利用をご検討ください。

ZENRIN Maps API」ではジオコーディングのみならず、旧住所から新住所への変換や住所の表記ゆれの修正、建物名の補完等が可能です。


APIの提供はもちろん、ゼンリンデータコムに住所などのデータを預けていただければ、住所クレンジングを代行することも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。


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ゼンリンデータコム編集部
ゼンリンデータコム編集部
あらゆる業界に役立つ、位置情報・住宅地図・物流配車管理・地図道路情報配信・屋内施設動態・インバウンドなど、ゼンリンデータコムの提供サービスに関わるノウハウやトレンドを様々な角度で情報発信してまいります。

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