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トラックバースの荷待ち時間を解消!2024年問題対策にもなる予約システムとは?

物流拠点におけるトラックの入出荷業務は、サプライチェーンの要です。

しかし、その入り口となる「トラックバース」で発生する荷待ち時間は、多くの企業にとって深刻な課題となっています。この問題は、ドライバーの長時間労働や輸送コストの増大に直結し、物流業界全体の生産性を低下させる一因です。

本記事では、トラックバースの基本的な知識から、なぜ荷待ち問題が発生するのか、その原因を深掘りします。

さらに、その効果的な解決策として注目されている「バース予約システム」について、導入のメリット・デメリットから失敗しない選び方のポイントまで、網羅的に解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.トラックバースとは?基本的な知識を解説
    1. 1.1.トラックバースの定義
    2. 1.2.トラックヤード・プラットフォームとの違い
  2. 2.トラックバースの種類とそれぞれの特長
    1. 2.1.高床式倉庫
    2. 2.2.低床式倉庫
  3. 3.なぜ問題に?トラックバースが抱える深刻な課題
    1. 3.1.荷待ち時間の常態化とドライバーの長時間労働
    2. 3.2.周辺道路の交通渋滞と近隣トラブル
    3. 3.3.物流コストの増大と生産性の低下
  4. 4.課題発生の背景にある5つの原因
    1. 4.1.原因1:トラックの到着時間が管理されていない
    2. 4.2.原因2:倉庫内の作業との連携不足
    3. 4.3.原因3:入荷と出荷の動線が非効率
    4. 4.4.原因4:慢性的な人材不足
    5. 4.5.原因5:バース周辺の不適切なレイアウト
  5. 5.トラックバースの混雑を解消する3つのアプローチ
    1. 5.1.アプローチ1:到着時間を「予約」で平準化する
    2. 5.2.アプローチ2:正確な接車位置を「地図」でピンポイントに誘導する
    3. 5.3.アプローチ3:庫内作業と「連携」し、荷役時間を短縮する
  6. 6.まとめ

トラックバースとは?基本的な知識を解説

トラックバースは、物流施設においてトラックが荷物の積み下ろしを行うためのスペースです。このバースの運用効率が、物流全体のスピードとコストを大きく左右します。

まずは、その基本的な定義と、混同されがちな関連用語との違いを明確にしておきましょう。

トラックバースの定義

トラックバースとは、物流センターや倉庫の建物に設けられた、トラックが接車して荷物の積み下ろし作業(荷役作業)を行う専用のスペースを指します。

元々は、船が港で停泊して貨物を積み下ろす場所を「バース(Berth)」と呼んでいたことに由来し、陸上の物流拠点でも同様の機能を持つ場所がトラックバースと呼ばれるようになりました。 略して「バース」と呼ばれることも一般的です。このスペースが効率的に機能することで、ドライバーの待機時間を短縮し、スムーズな物流を実現します。

トラックヤード・プラットフォームとの違い

トラックバースとしばしば混同される用語に「トラックヤード」と「プラットフォーム」があります。これらの違いを理解することは、物流施設の構造を正確に把握する上で重要です。

用語 

概要 

トラックバース 

トラックが荷役作業のために接車する特定のスペースそのもの。 

トラックヤード 

トラックバースを含む、施設内のトラックの待機場所や通路など、敷地全体の広いスペースを指す。 

プラットフォーム 

荷物の積み下ろしを効率化するために、倉庫の床面をトラックの荷台の高さに合わせた台状の設備のこと。 

トラックバースの種類とそれぞれの特長

トラックバースの種類とそれぞれの特長

トラックバースは、倉庫の床の高さによって大きく2種類に分けられます。それぞれにメリットとデメリットがあり、取り扱う商品や運用方法によって最適なタイプが異なります。

高床式倉庫

高床式倉庫は、その名の通り、倉庫の床面が地面より高い位置にあり、トラックの荷台の高さ(約1m)に合わせて設計されています。

メリットは、荷台と倉庫の床面に段差がないため、作業員が荷物をスムーズに水平移動させられる点です。 これにより荷役作業の効率が大幅に向上します。また、地面から高さがあるため、雨水の侵入や害虫、埃などを防ぎやすく、衛生的な保管環境を維持しやすいという利点もあります。

一方、デメリットとしては、倉庫内にトラックやフォークリフトが直接乗り入れることができない点が挙げられます。 また、床をかさ上げする必要があるため、一般的に建築コストは高くなる傾向があります。

低床式倉庫

低床式倉庫は、倉庫の床面が地面と同じ高さに設計されているタイプです。

最大のメリットは、トラックやフォークリフトが倉庫内に直接乗り入れることができる点です。 これにより、雨や雪などの悪天候時でも荷物を濡らすことなく作業を進められます。また、高床式に比べて建築コストを抑えられる傾向にあります。

デメリットとしては、荷台との間に高低差が生まれるため、荷物の積み下ろしに手間と時間がかかる点が挙げられます。 また、地面と床面の高さが同じであるため、大雨の際には浸水のリスクがあり、埃やゴミが侵入しやすいという衛生面の課題もあります。

なぜ問題に?トラックバースが抱える深刻な課題

なぜ問題に?トラックバースが抱える深刻な課題

トラックバースの運用が非効率であると、単なる「待ち時間」では済まされない、企業経営にも影響を及ぼす深刻な問題を引き起こします。ここでは、代表的な3つの課題について解説します。

荷待ち時間の常態化とドライバーの長時間労働

トラックバースが混雑し、到着したトラックがすぐに荷役作業を開始できない「荷待ち時間」は、物流業界における長年の課題です。

国土交通省の調査によると、1運行あたりの平均荷待ち時間は1時間28分(2024年度調査)にも及び、ドライバーの長時間労働の大きな要因となっています。

参考:国土交通省 トラック輸送状況の実態調査結果(2024年度)

周辺道路の交通渋滞と近隣トラブル

バースが満車で入れないトラックは、施設周辺の道路で待機せざるを得ない状況が生まれます。 これが交通渋滞を引き起こし、一般車両の通行を妨げるだけでなく、騒音や排気ガスによって近隣住民とのトラブルに発展するケースも少なくありません。

企業の社会的信用を損なうリスクもはらんでいます。

物流コストの増大と生産性の低下

荷待ち時間は、ドライバーの人件費や燃料費といった直接的なコストを増加させます。

さらに、一台のトラックが長時間拘束されることで、その日の配送計画全体に遅れが生じ、トラックの稼働率が低下します。これにより、1日に運べる荷物の量が減少し、物流全体の生産性が著しく損なわれる結果となるのです。

課題発生の背景にある5つの原因

トラックバースでなぜ課題が発生するのでしょうか。その背景には、単一ではない、複数の要因が複雑に絡み合っています。ここでは、主な5つの原因を解説します。

原因1:トラックの到着時間が管理されていない

多くの物流現場では、トラックがいつ到着するのかを正確に把握できていません。交通渋滞や天候など、道路状況によってトラックの到着時間は変動しやすいため、事前の計画通りに進まないのが実情です。

到着時間が予測できないため、バースのスケジュールを組むことができず、結果としてトラックが特定の時間帯に集中してしまい、混雑を引き起こします。

原因2:倉庫内の作業との連携不足

トラックがバースに到着しても、倉庫側の荷物の準備(ピッキングなど)が完了していなければ、荷役作業は開始できません。

逆に、倉庫側の準備が整っていても、トラックが到着していなければ、作業員は手待ちの状態になります。このような情報連携の不足が、バースでの無駄な待ち時間を生み出す大きな原因となっています。

原因3:入荷と出荷の動線が非効率

限られたスペースのバースで、荷物を運び入れる「入荷」トラックと、運び出す「出荷」トラックが混在しているケースも問題です。

それぞれの作業動線が交錯し、トラック同士や作業員同士の錯綜が発生することで、作業効率が大幅に低下し、待ち時間の発生につながります。

原因4:慢性的な人材不足

物流業界全体が抱えるドライバーや倉庫作業員の人材不足も、バースの混雑に拍車をかけています。 人手が足りないことで、一つ一つの荷役作業に時間がかかり、バースの回転率が悪化します。結果として、後続のトラックが長時間待たされるという悪循環に陥ってしまいます。

原因5:バース周辺の不適切なレイアウト

トラックバース周辺の道路が狭かったり、待機スペースが十分に確保されていなかったりする物理的なレイアウトの問題も、スムーズな入出荷を妨げる原因です。

大型トラックが安全にすれ違えない、切り返しが難しいといった状況は、バースへの接車・離車に余計な時間を要し、全体の遅延につながります。

トラックバースの混雑を解消する3つのアプローチ

これまで見てきたトラックバースの複雑な課題は、単一の対策だけでは解決が困難です。しかし、複数のアプローチを組み合わせることで、荷待ち時間を抜本的に削減できます。ここでは、混雑解消に有効な3つのアプローチを解説します。

アプローチ1:到着時間を「予約」で平準化する

最も直接的な解決策は、トラックの到着時間をコントロールすることです。PCやスマートフォンからバースの利用時間を事前に予約できる「バース予約システム」を導入すれば、特定の時間帯にトラックが集中するのを防ぎ、到着時間を平準化できます。

倉庫側は予約状況をリアルタイムで把握できるため、計画的な人員配置が可能になり、受け入れ準備もスムーズになります。

アプローチ2:正確な接車位置を「地図」でピンポイントに誘導する

予約時間通りに到着しても、最後の課題が残ります。それは「広大な物流施設の敷地内で、目的のバースにたどり着けない」という問題です。

特に経験の浅いドライバーや初めて訪れる施設では、正しい接車場所を探して迷い、結果的に貴重な時間を浪費してしまいます。 この「場所」の問題を解決するのが、高精度な地図情報です。ゼンリンの詳細な建物情報を活用したZenrin Maps APIの新機能「建物到着地点検索」は、一般的な地図アプリでは案内が難しい、特定のバースや搬入口そのものをピンポイントで到着地点に設定できます。

これにより、誰でも迷うことなく最短ルートで正確な場所に到着でき、「敷地内でのロスタイム」を限りなくゼロに近づけます。

アプローチ3:庫内作業と「連携」し、荷役時間を短縮する

トラックがバースに接車してからの荷役作業時間そのものを短縮することも重要です。予約システムや地図APIで得られた正確な到着予定時刻を、倉庫管理システム(WMS)と連携させましょう。

トラックが着く直前にピッキングを完了させ、荷役スタッフを配置しておくなど、作業の同期を取ることで、バースでの滞在時間を最小限に抑え、全体の回転率を向上させることができます。

まとめ

トラックバースは物流の効率を左右する重要な拠点であり、そこで発生する荷待ち時間は業界全体の大きな課題です。この課題は、ドライバーの長時間労働やコスト増大、生産性低下など、多くの問題を引き起こします。

この解決策として有効なのが「バース予約システム」の導入です。トラックの到着時間を平準化し、倉庫作業と連携させることで、荷待ち時間を大幅に削減し、2024年問題への対応にも繋がります。

自社の課題を明確にし、機能性や操作性、サポート体制を比較検討して最適なシステムを導入することで、物流業務のDXを推進し、競争力を高めることができます。

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