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位置情報データとは? 取得方法や活用シーンを解説

さまざまな分野で注目されている位置情報データ。

位置情報データが重要なことはわかっていても、どのように活用すればよいのかわからない方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、位置情報取得の仕組みから、活用シーンまで解説します。

位置情報データは災害時の復旧からビジネスにおけるマーケティングの活用まで、さまざまな分野での問題解決に役立てられています。

本記事では位置情報データの取得方法や活用シーンなどについて、わかりやすく解説いたします。


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目次[非表示]

  1. 1.「位置情報」とはどのような情報?
    1. 1.1.「位置情報」とは|モバイル端末を持つユーザーの位置を示す情報のこと
    2. 1.2.位置情報の歴史|もともと航空機や船舶の運航に利用するために開発されたもの
    3. 1.3.位置情報取得の仕組み|4つの衛星を活用し割り出される
  2. 2.位置情報データの取得方法は主に4種類
    1. 2.1.1.GPS
    2. 2.2.2.Wi-Fi
    3. 2.3.3.Beacon(ビーコン)
    4. 2.4.4.(通信)基地局
  3. 3.位置情報とそのデータに注目が集まる理由とは?
  4. 4.位置情報データの4つの活用シーン
    1. 4.1.1.災害における復旧対応
    2. 4.2. 2.警備計画の立案・交通誘導など
    3. 4.3.3.交通サービスの業務改善
    4. 4.4.4.マーケティングへの活用(ジオマーケティング)
  5. 5.まとめ:位置情報データの活用はさまざまな課題を解決に導く
  6. 6.人の動きがわかる位置情報ビッグデータなら|「混雑統計®」


「位置情報」とはどのような情報?

「位置情報」とはどのような情報?

最近では当たり前のように活用している位置情報ですが、そもそも位置情報とはどのような情報なのでしょうか?

ここでは、位置情報についてやその歴史について解説します。


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「位置情報」とは|モバイル端末を持つユーザーの位置を示す情報のこと

位置情報とは、モバイル端末などの位置を示す情報のことです。

携帯端末やWi-Fi端末などから位置情報を得ることができ、端末利用者の所在を把握できます。

携帯電話では、自身の現在地情報に基づいて、地図アプリやナビゲーションサービス、フードデリバリーサービスなどを利用するために用いられています。

そのため、Android端末やiPhoneなどによっても異なりますが、位置情報の利用をされたくない方は設定画面からオン・オフの切り替えを行いましょう。

このように、モバイル端末の位置取得に関する情報を位置情報といいます。


位置情報の歴史|もともと航空機や船舶の運航に利用するために開発されたもの

位置情報の歴史は旧ソ連との冷戦時代が始まりとされています。

アメリカから韓国へ向けて出発した大韓航空の飛行機が空路に迷い、旧ソ連の領空を侵犯しました。

そのわずか数分後、旧ソ連の戦闘機によってミサイル攻撃を受け墜落。

この事件をきっかけに、アメリカは船舶や飛行機の安全について位置情報を用いて管理することを決定しました。

そこで開発されたのが人工衛星を利用した測位システム『GPS』です。

現在では、GPSを知らない方は少ないと思いますが、このGPSを活用して位置情報を取得しています。


位置情報取得の仕組み|4つの衛星を活用し割り出される

位置情報取得の仕組みは、アメリカが運用する4つの衛星との距離によって割り出す仕組みです。

4つの衛星からは『現在時刻』と『現在位置』が常に発信されています。

モバイル端末などが衛星から電波信号を受信することで、モバイル端末に信号が届くまでにかかった時間を把握することが可能です。

その時間に速度を掛けることで、衛星を中心として半径何Km圏内に端末があるかを導き出すことで、半径何Km圏内にモバイル端末があるかを把握できます。

この情報を4つあるうちの3つの衛星から取得し、モバイル端末の3つの位置圏内と地球が交わる点が、現在地となり位置情報を取得できるのです。

近年では、アメリカ以外の各国でも位置情報の正確性向上のため、衛星システムを所有しています。

日本では『QZSS(準天頂衛星システム・みちびき)』が開発されており、2010年に打ち上げられました。

日本国内での位置情報精度をさらに正確にするため、みちびきは日本上空に現在も滞在しています。

位置情報の正確性は常に進化し続けており、現在の測位誤差は10cm程と言われるまでに進化しました。


位置情報データの取得方法は主に4種類

位置情報データの取得方法は主に4種類

位置情報データの取得方法は主に下記の4種類です。

位置情報サービスの精度が上がり、さまざまな場面で活用されているこれら5つについて解説します。


1.GPS

GPSとは上記でも紹介した通り、衛生から発信される電波を受信し、現在地を特定する機能のことで、わずかな誤差で位置を特定することが可能です。

GPSは飛行機や船舶、携帯電話などで幅広く利用されています。

誰でも、いつでも利用でき、ナビゲーション機能や地図アプリなどを中心に使用されているのが特徴です。

しかし、室内や建物が多い場所、大気状態、通信障害など、これらの要因により精度が変わってしまいます。

GPSはさまざまな分野に応用することが可能で、宅配の配車管理、農機の自律走行などにも用いられている機能です。


2.Wi-Fi

Wi-Fiを使用した位置情報サービスは、統計データを用いて位置情報を取得することが可能です。

AppleやGoogleではWi-Fiのアクセスポイントの情報を随時集めています。

Wi-Fiに接続した端末の識別番号と、Wi-Fiの住所を結びつけた位置情報データベースを構築することで収集したデータから、Wi-Fiの位置情報を割り出すことが可能です。

そのため、Wi-Fiのアクセスポイントが多くある地域では位置情報の精度が高いですが、あまりない地域では精度があまりよくないため、地域によっても精度が変動します。


3.Beacon(ビーコン)

Beaconとは『Bluetooth Low Energy』という信号を利用したデバイスのことです。

常に電波を発信し続けているビーコンデバイスの電波を、モバイル端末などが受信することで、利用者の位置情報を把握できます。

そのため、ビーコンデバイスが設置されている場所であれば、地下や建物内でも位置情報の把握が可能です。

もともとは、雪山などで遭難者を見つけるための機能として活用されていましたが、現在はスマートフォンなどのモバイル端末でも利用できる機能となっています。


4.(通信)基地局

位置情報は、通話などに活用する通信基地局の位置情報と電波の強度などの情報を活用し、導き出すことも可能です。

そのため、こちらの方法でもGPSが届かない室内などでも、位置情報の取得が可能となりますが、基地局の設置間隔に依存するため地域によって位置測位の精度が変動します。

また、モバイル端末によっては位置情報を取得する際、複数の通信基地局から情報を取得することもでき、その分位値情報の精度もあがるため、端末によっても精度が変わることも特徴です。


位置情報とそのデータに注目が集まる理由とは?

位置情報とそのデータに注目が集まる理由とは?

位置情報とそのデータは、多種多様な目的で利用されています。

近年では、新型コロナウイルスの感染拡大時に位置情報データを活用して、人々の流れや行動パターンの分析に活用されたことでも注目が集まりました。

そのほかにも位置情報データが注目される理由はたくさんあります。

個人が所有するデバイスの普及やWi-Fiスポット、基地局、ビーコンなどの位置情報データを取得できる設備の拡大、分析技術の向上も注目される理由のひとつです。

また、位置情報のデータは、災害・警備計画、交通サービスの質の向上、マーケティングへの活用など、幅広い場面で活用されています

位置情報データによって顧客の行動を分析することで、ビジネスにも活用できる情報としても高い注目を集めているのです。


位置情報データの4つの活用シーン

位置情報データの4つの活用シーン

位置情報のデータはさまざまな現場やシーンで活用されます。

地震などの災害時や、交通機関、ビジネスシーンでも活躍しており、その目的はさまざまです。

ここからは、位置情報データ活用の具体的なシーンについて解説します。


1.災害における復旧対応

位置情報データは、災害時などの復旧対応にも幅広く役立てられています。

  • 現在地付近の交通情報や災害状況を提供し、迅速な救助活動をサポートする
  • 位置情報データを参考に、帰宅手段の確保や救助、避難所の確認など、安全確認に重要な情報を取得する

近年では、日本各地で地震や豪雨などによる災害が頻発しており、位置情報データを元に復旧対応などをよりスムーズに行うためのアプリやサービスの普及が進んでいます。


 2.警備計画の立案・交通誘導など

交通事業者向けに警備計画の立案や交通誘導などを行うことも可能です。

位置情報データを活用することで、移動経路や移動手段などの情報を分析できます。

例えば、道路工事を行う場合、交通量が多い時間帯を避けて工事する必要がありますが、位置情報データを利用することで、交通量の多い時間帯を分析でき、迂回路への誘導などの作業をスムーズに行えるのです。

また、位置情報データにより警備員の位置なども把握でき、現場に最短で応援対応できる警備員を配属することもできます。

効率のよい警備員の配置や最適なルートの選定などにも位置情報は役立つのです。


3.交通サービスの業務改善

位置情報データを元に交通サービスの業務改善を図ることも可能です。

例えば、位置情報データから、付近の電車やバスなどの交通機関の混雑状況を把握できます。

また、それぞれの特定エリアにいる人がどの交通手段をよく利用しているのかなども分析できるため、仮に電車の利用が多い場合は必要な時間帯の電車の運行本数を増やすなどの改善を行えるのです。

このように、位置情報データを活用することでニーズをつかみ交通サービスの業務改善に活かせます。


▼交通分析を観光分野に活用した事例

  <混雑統計活用事例>人流データを活用した「みなとみらい地区」の観光活性化プロジェクト|ゼンリンデータコム 神奈川⼤学、Avintonジャパン、横浜観光コンベンション・ビューローの3者が組み、神奈川県横浜市みなとみらい地区の観光活性化をテーマにした観光プラットフォームプロジェクトが始動。 観光課題を明確にするために導入いただいた「混雑統計🄬」について、導入の背景や使用感などを伺いました。 株式会社ゼンリンデータコム



4.マーケティングへの活用(ジオマーケティング)

近年ではビジネスシーンでも位置情報データが活用されるようになりました。

例えば、下記2つの↓ような活用方法が挙げられます。


【履歴に基づいたマーケティング】
顧客の年齢、性別などの情報を過去の移動履歴情報と組み合わせることによって、行動パターンを分析することが可能です。その行動パターンから広告戦略や顧客のニーズを把握することに活用できます。

【ジオターケティング広告】
ジオターケティング広告とは、SNSなどで取得した位置情報データに基づいて、現在地に関する広告をユーザーに配信することです。位置情報を活用するため、広告の無駄撃ちがなくなり、コストパフォーマンスを改善できます。


このように、行動履歴を収集することで、ユーザーの行動や求めている商品などを分析することが可能です。

自社商品やサービスを認知してもらうことにも活用できるため、潜在顧客の獲得に役立てられるでしょう。


まとめ:位置情報データの活用はさまざまな課題を解決に導く

本記事で紹介したように、位置情報データの活用はさまざまな課題解決に活用できます。

当初は人々の安全を確認する目的から開発された位置情報データですが、ビジネスにおけるマーケティングへの活用も可能になりました。

そのため、位置情報を有効活用し、一人ひとりのニーズにあった商品やサービスを提供していきましょう。




人の動きがわかる位置情報ビッグデータなら|「混雑統計®」

位置情報データを有効活用するために、データ取得を行いたい方は、ぜひ「混雑統計®」を利用してみてください。

混雑統計®では、約700万台の携帯電話のGPSから数分間隔で得られる豊富な位置情報分析し、企業のニーズに合わせた統計データを作成できます。

それ以外の特徴は下記の通りです。

  • 家を出て帰宅するまでの人々の行動やその間の立ち寄り場所、利用している交通機関などの統計データが取れる
  • お客様のニーズに合わせて、オーダーメイドでデータをご提供可能
  • 最長7年前までのデータも分析に活用できるため、より角度の高い分析を行える

このように、混雑統計®を活用することで、特定エリア内のユーザー分析を行えます。

位置情報データを自社サービスの改善に活かしたいとお考えの企業様は、ぜひ混雑統計®の活用を検討してみてください。


「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。​​​​​​​


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ゼンリンデータコム編集部
ゼンリンデータコム編集部
あらゆる業界に役立つ、位置情報・住宅地図・物流配車管理・地図道路情報配信・屋内施設動態・インバウンドなど、ゼンリンデータコムの提供サービスに関わるノウハウやトレンドを様々な角度で情報発信してまいります。

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株式会社ゼンリンデータコム 情報管理委員会 委員長 個人情報保護管理者

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