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職人芸からの脱却 ~人材不足問題に貢献する業務用ナビゲーションを用いた配送・点検業務の効率化とは~

宅配や巡回点検などの運転業務は、ドライバーの高齢化などに伴う人材不足によってDX化が待ったなしの状況です。
これらの業界では業務用ナビゲーションの導入も進み、ハードや通信の進化も追い風となって、業務効率化が進んでいます。
業務用ナビゲーションの導入がどのように現場の問題解決に貢献できるのか解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ドライバーの定年退職で失われる「ベテランルート」
  2. 2.ナレッジ共有による効率化が求められる配送・点検業界
  3. 3.ドライバーが1人でも、不案内でも、業務用ナビゲーションアプリで解決
  4. 4.ルートの効率化には、高精度・高鮮度な地図が必須
  5. 5.まとめ


ドライバーの定年退職で失われる「ベテランルート」

通常のルート検索では、大通りを通るナビになりがちです。しかし、ルートを効率良く巡回しているベテランドライバーは、大通りの渋滞を避けて細街路を使うなど、ナビに頼らない独自のルートを知っています。

そうしたベテランルートの共有が、宅配や巡回点検といった運転業務の効率化に大きく貢献してきました。

ベテランルートは単に近道というだけでなく、たとえば「小学生の帰宅時間」「並木の枝のせり出し」「時間帯によって変わる混雑の予想」など、ナビでは分からないあらゆるナレッジを蓄積し更新されてきました。

これらは現場単位の口伝で共有されてきたいわゆる“職人芸”であり、ベテランがいなくなってしまえば継承が絶たれてしまうもの。そして今、ドライバーの定年退職などにより、ベテランルートが消失しつつあるのです。

住宅密集地

住宅密集地では特にベテランルートが欠かせない


ナレッジ共有による効率化が求められる配送・点検業界

人材不足が深刻化している宅配や巡回点検などの運転業務において、ベテランルートなどのナレッジの消失は大きな問題です。さらにコロナ禍が重なって、感染や濃厚接触などで業務シフトに穴が空くなどの予想しにくい事態が起きています。


また、近年の異常気象によるゲリラ豪雨に大型台風、地震は今後も警戒が必要で、発生の多発も予想される中、通常点検時以外の災害時点検も重要視されています。

フィールドワークの標準化、省力化、省人化はこうした業界の最優先事項と言っても過言ではなく、これらの問題の最適解となるのが業務用ナビゲーションによるDX化です。では、業務用ナビゲーションによってどのように問題解決できるのか、次項からは事例を用いて解説していきます。

業務用ナビゲーションイメージ

ベテランがいなくても遂行できる業務用ナビゲーションが求められる


ドライバーが1人でも、不案内でも、業務用ナビゲーションアプリで解決


市販のAndroidタブレットやスマートフォンで動作する『PlotNavi(株式会社コミュニケーション・プロジェクト)』は、端末内にベテランルートを登録することができ、ドライバーが不案内な現場でも簡単な操作で最適なルートを案内できる業務用ナビゲーションアプリです。

ガス管、通信ケーブルなどの埋設物や、電柱、マンホール、電線など、巡回点検の走行に必須な業務データの重畳表示も備えています。

業務向け音声案内の登録や、地物・注意事項をアイコンとコメントで地図上に表示するなど、地図を見る助手がいない単独の業務でも安全で効率的な走行をサポートします。巡回点検、宅配業務、保安パトロール、道路調査、ごみ収集などの業界で導入されています。

『PlotNavi』でできること

『PlotNavi』でできること


また、メモリのロード/アンロード処理を組み込んでおり、たとえば北に進むなら北側の図形をロードして南側はアンロードすることでメモリ消費を節約し、アイコンや図形の多いエリアでも画面表示がスムーズです。さらに通常のナビではGPSロスト時に未通過ポイントへのリルートが繰り返し表示されるという困った現象がありますが、『PlotNavi』では通過したポイントはスキップできるなど、ドライバーが感じる「ナビの不便あるある」も解消しています。


ルートの効率化には、高精度・高鮮度な地図が必須

『PlotNavi』に採用されているナビゲーションは、調査スタッフによって収集された高精度・高鮮度(※)な地図データをベースにした、通信/非通信・OS・デバイスを選ばないゼンリンデータコムの『Z-NAV』です(※通信版は「連絡通路」や「建物内通路」など、車では通ることができない箇所のネットワークデータを整備し年6回の地図更新を実施)。

『Z-NAV』は、ゼンリンの独自コンテンツであるドアtoドア案内、住宅地図、VICS考慮ルート、大型車ルート、駐車場満空情報などを要件に応じてカスタマイズできるため、現場に合ったナビゲーションアプリを導入することができ、業務効率の向上や問題解決に貢献しています。

『Z-NAV』は、自動車メーカー・ナビメーカーの車載機向けサービスの提供に加えて、ロジスティクスやタクシーなどの業務アプリケーションと連携した実績があります。


まとめ

ドライバーの高齢化などに伴う人材不足によって、さまざまな分野で業務用ナビゲーションに期待が寄せられています。1人での単独作業や急な交代などに備えるためのナレッジの共有は、現場の作業員だけに頼れるものではなく、業務用ナビゲーションアプリの導入などにより業務効率の均一化を図ることが重要です。

『Z-NAV』は20年間に渡るGIS(地理情報システム)で蓄積した知見と、一軒一軒の表札情報や建物名称を網羅したゼンリン住宅地図などを集約。
その『Z-NAV』のナビゲーションを備えた『PlotNavi』は、市販のタブレットやスマートフォンで気軽に利用できる身近な業務用ナビゲーションアプリとして、ベテランルートなどのナレッジ共有により人材不足問題に貢献しています。


ゼンリンデータコム編集部
ゼンリンデータコム編集部
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