隅田川花火大会2024は
どこが混雑していたのか?
人流データを使い徹底検証!

2024年の隅田川花火大会、「どこ」が「どれだけ」混雑していた?
位置情報ビッグデータ「混雑統計®」を使って調べてみました。

今年は行動規制もなく全国各地で花火大会が開催される夏となりました。
各地で多くの人が訪れ、かつての賑わいが戻ってきているのは喜ばしいことですね。
一方で従来(コロナ禍以前)の経験からは考えられないようなところに人が集中し人流の規制や誘導に苦戦した会場もあったようです。

花火大会の会場周辺で「どこが」「どれだけ」混雑しているのかご存知でしょうか?

今回、人流データ『混雑統計®』を用いて、
全国で最も来場者数の多い花火大会の1つである『隅田川花火大会』を舞台に
会場周辺で「どこが」「どれだけ」混雑していたのか、2019年、2023年との比較も交えて徹底調査してみました!

 

今回の調査に使用した『混雑統計®』の詳細資料はこちらからダウンロードできます。

調査対象について

対象エリア 隅田川花火大会会場周辺
対象期間 2019年開催日
2023年開催日
2024年開催日
集計粒度 25mメッシュ単位

※2020年、2021年、2022年はコロナ禍による影響のため集計対象外

 

全体の傾向

打ち上げ地点を中心として半径2km圏内での人流数

打ち上げ地点を中心として半径2km圏内での人流数

2019年と2023年を比較すると、2023年の方が微増しておりますが、ほぼ同水準と見ることが出来ます。

一方で、2024年は2023年と比較して80%ぐらいの人流数となっております。

2023年はコロナ禍前まで人流が回復したことが考えられますが、一方で2024年は下がっており、何らかの要因で減少したことが考えられます。

どこに要因があるのか、分析していきたいと思います。

時間帯別の推移

では次に、17時台→18時→19時(花火大会中)→22時台(終了後)の人流を見てみましょう。

ここでは、平時(2024年7月20日)との相対比較をしております。

 

17時台(花火大会開始前)

浅草駅周辺

17時台浅草駅周辺

都立汐入公園周辺

17時台都立汐入公園周辺

会場周辺では少しずつ混雑し始めていることが分かります。

会場からは比較的離れた場所になりますが、都立汐入公園や水神大橋周辺が混雑し始めております。

 

18時台(花火大会開始前)

浅草駅周辺

18時台浅草駅周辺

都立汐入公園周辺

18時台都立汐入公園周辺

19時台(花火大会開催中)

浅草駅周辺

19時台浅草駅周辺

都立汐入公園周辺

19時台都立汐入公園周辺

浅草駅や会場周辺ではかなりの混雑となっております。​

都立汐入公園や水神大橋周辺だけでなく、隅田川沿いも混雑し始めております。​

 

21時台(花火大会終了後)

浅草駅周辺

21時台浅草駅周辺

都立汐入公園周辺

21時台都立汐入公園周辺

浅草駅周辺(会場周辺)の混雑が解消されていっております。

​都立汐入公園、水神大橋周辺、隅田川沿いの混雑が解消されていっております。​

 

22時台(花火大会終了後)

浅草駅周辺

22時台浅草駅周辺

都立汐入公園周辺

22時台都立汐入公園周辺

打ち上げ会場周辺では平時と比較して16時以降からかなりの混雑が生じていることが人流データからも確認することが出来ました。

一方で、会場から比較的離れた都立汐入公園周辺が混雑しているのは意外な結果です。

 

特定スポットの深掘り

ここからは、年ごとの比較を行い、特定のスポットごとに深掘り調査をしてみたいと思います。

下のグラフは、花火大会開催中の浅草駅周辺の人流を年ごとに比較をしております。

 

浅草駅を中心とした半径300m圏内の人流比較

浅草駅を中心とした半径300m圏内の人流比較(19時台)

 

打ち上げ地点から半径2km圏内と比較すると、異なる傾向を確認することが出来ます。

①2019年→2023年の変化と、②23年→24年の変化を比較してみると、年ごとに人流が少なくなっていっていることが分かります。

浅草駅周辺が混雑することを事前に予測をしたうえで、人流規制等の対策が効果的に行われていたことを示した結果といえそうです。

 

汐入公園周辺・水神大橋の人流比較​

汐入公園周辺・水神大橋の人流比較​


①19年→23年の変化をみると、前年度比220%まで人流が増加し、②23年→24年の変化をみると、前年度比65%まで減少しております。​

2023年開催時は、汐入公園周辺・水神大橋周辺が打ち上げ地点まで景色を遮る建物等もなく“穴場スポット”としてSNS等で注目されており、それによって人流が増えたこともデータからいえそうです。​

一方で2024年の開催時には周辺の人流が2023年度比で65%まで減少しており、対策が一定の成果を上げたといえそうです。

特定スポットの人流を深掘りしていくことで、以上のようなことを確認することが出来ました。

このことから、以下のような仮説を立てることが出来そうです。

  • 混雑している場所の特定
  • 年比較による特定スポットの増加率、減少率
  • それらを踏まえた人流規制等の対策の効果測定

 

混雑統計®では他にも様々な集計が可能です

いかがでしたでしょうか。

今回は携帯GPSの位置情報ビッグデータ・混雑統計®を活用し、2024年隅田川花火大会の混雑状況の調査例をご紹介致しました。

混雑統計では、他にも

  • 来訪者の居住地、性年代構成
  • 時間帯別の移動経路

など、様々な観点に応じてデータ集計を行うことが可能です。

 

今回の調査で用いたデータを『混雑解消パック』としてご活用いただくことが可能です。

花火大会だけでなく、他のイベントでも人流データを活用した実態調査や人流規制等の効果測定を行ってみてはいかがでしょうか?

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生活様式も日々変動するなか、位置情報ビッグデータを活用した新たな販売戦略をゼンリンデータコムでもご支援していきたいと考えております。

お気軽に下記「無料で相談する」リンクよりご連絡をいただけますと幸いです。

元となる位置情報データ 混雑統計®について

「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション※の利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータです。
位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれません。

※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ

転載・引用について

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