導入事例 > 【三和エナジー株式会社】1台のPC共有による非効率を解消し、最新地図で配送手配業務の迅速化と精度向上を実現。
組織名 | 三和エナジー株式会社 |
活用分野 | 燃料配送手配業務の迅速化・精度向上 |
活用サービス | Area Marker カスタム案件 |
三和エナジー株式会社は、軽油・灯油・ガソリンなどの燃料配送事業を展開。石油製品の安定供給を通じて社会を支えています。
配送ドライバーへのルート指示の正確性向上と効率化のために採用いただいた「Area Marker」について、東日本配送部部長の浜野峰由樹様にお話を伺いました。
※2025年5月時点の情報です。
導入前の課題 |
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選定理由 |
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導入の効果 |
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―御社の事業内容についてご紹介いただけますでしょうか。
浜野氏:三和エナジーは主に燃料配送事業を行っており、軽油、灯油、ガソリンなどをご契約いただいた企業へタンクローリーを使ってお届けしています。その他にも、災害発生時に契約企業へ優先的に燃料を供給する事業や、自社プラントで製造したバイオ燃料の製造・配送も手がけております。配送エリアは東日本および西日本を中心に、グループ会社を含めると全国規模でサービスを提供しています。私はその中で東日本配送部を管轄しております。
―ゼンリンデータコム(以下、ZDC)へご相談いただいた時には、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。
浜野氏:以前はゼンリン社の地図ソフト「Zi21」(※2020年3月31日に販売終了)をPCにインストールして使っていましたが、この運用にはいくつかの課題がありました。
まず、ソフトが1つしかないため、インストールするPCが1台に限られていました。東日本の受注センターには当時14名のオペレーターが在籍しており、1台のPCを交代で共有しながら地図を確認してドライバーに配送ルートを伝達するという、非常に非効率な状態が続いていました。
もう1つの課題は地図情報の古さです。ソフト内のデータが2019年頃のものだったため、区画整理や市町村合併などで変更された地名、名称が変更になった建物、新たに開通した道路などの情報を手に入れることができませんでした。そのため、ドライバーに通行できない道を案内してしまうことも多く、配送ロスを発生させてしまっていました。
―どのようなきっかけで「Area Marker」を認知していただいたのでしょうか。
浜野氏:2023年2月頃、当社が定期的に開催している展示会において、ZDCの担当者様にご挨拶いただいたのが最初の接点です。当社のブースへZDCの担当者に来訪いただき、その際に「実は地図ソフトで困っていて…」という話をし、その後に具体的な相談の機会を設けていただきました。
―「Area Marker」をお選びいただいた決め手は何だったのでしょうか。
浜野氏:以前のシステムで最大のネックだった複数人での情報共有を解決できそうな点、2ヶ月に1回地図情報が最新のものに更新される点に魅力を感じていました。また、当社はお客様の情報を扱うため、スタッフのアクセス権限を細かく設定する必要があるのですが、Area Markerはログイン機能やアクセス制限といったカスタマイズに柔軟に対応していただける点が決め手になりましたね。
あとは何より、地図といえばゼンリンというブランドへの信頼感も導入を後押ししたのは間違いないと思います。
―「Area Marker」の導入にあたり苦労された点はありましたか。
浜野氏:最初のご相談から開発着手までの間、仕様の詰めなど打ち合わせはかなり重ねました。Zi21で使用していた機能に加え、ルート検索やスマートフォンでの閲覧など、利便性を高める提案も数多くいただきました。
実際に運用を始めるにあたっては、受注センターのメンバーだけでなく、ドライバー経験者にもヒアリングしながら仕様を固めました。まずは東日本配送部に先行導入し、将来的には西日本をはじめとした他の地域の受注センターへの導入も見据えていますので、誰でもすぐに使い始められるような操作しやすいシステムであることを意識しました。
10月から3月の繁忙期を避けた期間でシステムを導入するのは大変でしたが、パートスタッフも含め、現場のオペレーターはスムーズに新システムに移行できました。特に混乱もなく、今では以前のソフトのことは忘れているのではないかと思うほど、新しいシステムを使いこなしてくれています。
―「Area Marker」の導入により、得られた効果についてお聞かせください。
浜野氏:2024年1月から受注センターの役職者を中心に先行導入し、4月から本稼働しました。導入後、最も大きな効果を実感しているのは、配送手配業務の効率化です。具体的には、ドライバーごとの担当エリアが地図上で色分けされ「見える化」されました。
以前は、例えば「横浜市港北区ならAさんかな」といったように、オペレーターが頭の中で担当者をイメージして手配していました。今はArea Markerを見れば、誰がどのエリアを担当しているかが一目で分かります。これにより、特に初めてルートを設定するお客様や、急ぎの注文に対するドライバーの手配が非常にスムーズになりました。
この「見える化」はミスの削減にも繋がっています。以前は、Aさんに指示を出したあとに「そこはすでにBさんが担当しているエリアです」といった手戻りが発生することもあったのですが、そうした無駄なやり取りが大幅に削減されました。
さらに、以前はほぼ住所単位でしかエリア分けができませんでしたが、Area Markerをもとにカスタマイズ開発した「配送エリア登録表示機能」では「この国道の右側と左側」といったように、道路を境界線にして細かく配送エリア(ポリゴン)を設定できるようになりました。これにより、飛び地のような非効率な配送ルートを組む必要がなくなり、より合理的なエリア分担が可能になっています。トータルで見れば、ドライバーの配送効率が上がったことに加え、受注センターがドライバーの手配に費やす時間を大幅に短縮できたと感じています。
まだ本格導入後に繁忙期を迎えていないため真価を発揮するのはこれからですが、繁忙期においても手配を効率化できそうな手応えを感じています。
―最後に、改善点や機能追加のご要望、今後の展望がございましたら教えてください。
浜野氏:東日本配送部で先行して導入したArea Markerは、西日本配送部や北海道・九州のグループ会社にも導入を進め、受注センターの標準ツールとして活用していきたいと考えています。そのためにも、初めて触る人でも操作できる、分かりやすいインターフェースは非常に重要です。より直感的に操作できるUIや、配送エリアの登録・編集時に周辺ポリゴンを同時に表示しながら編集できる仕組みのご提案をいただいていますので、順次導入していただきたいと思っています。
私どもの仕事にとって、地図ソフトは本当に欠かせないものです。Area Markerは、日々の燃料配送を支える上で、なくてはならない存在になっています。これからもZDCには、我々の業務をよりサポートしていただけるようなサービスや機能改善を期待しています。
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