転入・転出の動向調査【第1弾】

-コロナ禍における引越し者数の変化-

 

 

2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大により、生活様式が大きく変化しました。
2021年7月時点の現在も暮らしへの影響は続いています。

2020年、感染が拡大し始め1回目の緊急事態宣言が発令された時期は、
進学や就職、転勤の時期と重なりました。
例年は進学や就職に合わせて引越しする人が多い時期になります。

では、生活様式の変化は引越しの動向にどのような影響を与えたのでしょうか。

ゼンリンデータコムでは、携帯GPSの位置情報ビッグデータ「混雑統計®」を活用し、
新型コロナウイルスの感染拡大前後で、全国の引越しした人数に
どのような変化があったのかを分析してみました。

今回はその第一弾として、2019年と2020年の2月および4月におけるデータを使用して、
自主調査として公開します。

データ集計の方法について

今回はどのくらい引越しした人がいるかを分析する為、
4月時点で「自宅」と判定された場所を基準に、
2月時点で「自宅」と判定された場所と「自宅」が異なるユーザーを「引越し者」と定義し、
2019年と2020年のそれぞれについて、都道府県毎に集計しました。

なお、「自宅」については、1ヶ月単位における測位点の傾向から推定しています。
1ヶ月間で最も多く滞在したエリアを「自宅」のあるエリアとして定義します。
該当期間において「自宅」が判定できないサンプルは集計対象外とします。

「引越し者数」は住民票の届け出が必要ないような、1年以内の短期的な生活拠点の変化
(例:一時的な単身赴任・一人暮らし・出張等)も含みます。

※本レポートのグラフで示している「引越し者数」は、「混雑統計®」が保持する約600万人分
(2021年7月時点)の 位置情報サンプル数を、日本の人口に拡大推計した数になります。

「引越し者数」の傾向

全体の傾向

「引越し者数」全体の傾向

 

まず、新型コロナウイルス感染拡大前後における「引越し者数」の合計を集計しました。
2019年に対して2020年は、全国の「引越し者数」が約4.9%減少している事が分かります。
では、都道府県内と都道府県を跨いだ「引越し者数」の傾向はどうでしょうか。

都道府県内での「引越し者数」の傾向

都道府県内での「引越し者数」の傾向

 

次に、都道府県内での「引越し者数」を見てみましょう。
2019年に対し、2020年は「引越し者数」が約6.2%減少した事が分かります。

都道府県を跨いだ「引越し者数」の傾向

都道府県を跨いだ「引越し者数」の傾向

 

それでは、都道府県を跨いだ「引越し者数」はどうでしょうか。
2020年は2019年に対し、「引越し者数」が約2.2%減少しています。
都道府県を跨いだ「引越し者数」と都道府県内での「引越し者数」はどちらも減少している事が分かりました。

都道府県別 都道府県を跨いだ「引越し者数」の傾向

全体的に「引越し者数」は減少した事が分かりましたが、その傾向は地域によって異なるのでしょうか。
ここからは、都道府県外からの転入者に着目し、都道府県を跨いだ「引越し者数」を
都道府県別に割合の差を見てみましょう。

 

都道府県別 都道府県を跨いだ「引越し者数」の傾向

 

都道府県を跨いだ「引越し者数」が増加した都道府県ランキング

都道府県間における流入が増加した都道府県ランキング

 

都道府県を跨いだ「引越し者数」が増加した都道府県は、1位が山梨県、2位が栃木県、3位が長野県でした。

1位から3位までの都道府県に共通するのは関東近郊に位置する点です。
リモートワークの普及等により働く場所の選択肢が広がった事から、都心に比較的近く
かつ自然が豊かな地域に移住する人が増えているのでしょうか。

都道府県を跨いだ「引越し者数」が減少した都道府県ランキング

都道府県間における流出が減少した都道府県ランキング

 

一方、都道府県を跨いだ「引越し者数」が減少した都道府県もありました。
1位は徳島県、2位は京都府、3位は東京都でした。

1位から3位の都道府県は、外からの人の動きが鈍くなった事が分かります。
2019年の一回目の緊急事態宣言の時、進学や就職、転勤によってやむ追えず引越しした人がいたのに対し、
2020年はリモートワークの普及に伴って働く場所や学ぶ場所が整い、
無理に引越ししなくなったのかもしれません。

都道府県を跨いだ「引越し者数」の内訳 例:山梨県

都道府県を跨いだ「引越し者数」が増加した県はどこから引越しした人が多いのでしょうか。
「引越し者数」が最も増加した山梨県を例に集計しました。

都道府県を跨いだ「引越し者数」の内訳 例:山梨県

 

左の図は引越しした後の都道府県、右の図は引越しする前の都道府県を表しています。
山梨県への「引越し者数」が増加した都道府県に色をつけました。

山梨県への「引越し者数」が増加した都道府県ランキング

山梨県への流入数が増加した都道府県ランキング

 

山梨県への「引越し者数」が最も増加した都道府県は、1位が東京都、2位が神奈川県でした。
この結果からも、リモートワークの普及等が進んだ事で都心で働いていた人が引越ししたと推測できます。

都道府県を跨いだ「引越し者数」の内訳 例:東京都

一方、都道府県を跨いだ「引越し者数」が減少した県は、どこへ引越ししたのでしょうか。
「引越し者数」が減少した東京都を例に集計しました。

東京都からの「引越し者数」が最も増加した都道府県ランキング

東京都からの流出数が最も増加した都道府県ランキング

 

東京都から「引越し者数」が最も増加した都道府県は、1位が沖縄県、2位が静岡県、3位が山梨県でした。
東京都には例年多くの人が進学、就職で上京していることから、緊急事態宣言により一時的に地元に戻った人の数も一部含まれているのかもしれません。

混雑統計®では、他にも様々な集計が可能です。

いかがでしたでしょうか。
今回は携帯GPSの位置情報ビッグデータ・混雑統計®を活用し、コロナウイルスの感染拡大前後で
全国の「引越し者数」にどのような変化が見られたのかを分析してみました。

今回は都道府県ごとに、2019年と2020年の2月および4月の引越し者数を集計し、比較を行いましたが、
他にも例えば、「(月別ではなく)日別・時間別に結果を見たい」、
「(都道府県ごとではなく)市区町村、メッシュ単位で集計したい」、「性年代などの属性別に分析したい」、
「旅行時の移動手段別に集計したい」
など、様々な観点に応じてデータを集計することが可能です。

混雑統計イメージ

 

また、他にも、「このような集計はできるのか」、「この場合の御見積価格はいくらか」、
「お打ち合わせで直接、混雑統計®について説明してほしい」といったご要望も承っておりますので、
お気軽にページ末尾の「お問い合わせ」リンクよりご連絡をいただけますと幸いです。

元となる位置情報データ 混雑統計®について

 

「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション(※)の利用者より、
許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータです。
位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれません。

※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ

転載・引用について

 

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