新型コロナウィルス感染拡大前後における
GPS位置情報ビッグデータを活用した人流調査


~都心、観光地、居住地別に特徴を分析~
 

※本ページでは、2020年7月30日(木)に実施したオンラインセミナーの内容を抜粋して掲載しております。

 

県外移動の自粛など、人の移動に大きな制限が生じている2020年。
「観光地」や「都心」への人出の減少は肌感覚で感じられているのではないでしょうか。しかし、それはどの程度なのか?

そして、2020年6月、東京でも県外移動の自粛が解禁されたものの、日々発表される東京の新規感染者数は連日数百名を超えるなど、移動を再開してよいのか悪いのか判断に悩む状況が続いております。
こういった状況下で、人々の移動はどのように変化したのか、あるいはさほど変化していないのか。

ゼンリンデータコムにて、携帯GPSの位置情報ビッグデータ「混雑統計®」にて、「都心」、「観光地」、「居住地」で実際の人の移動がどのようなものだったのか?様々な切り口で「人の移動実態」を分析致しました。

 

【調査概要】

  • 調査対象エリア

・「都心」 :①新宿エリア ②渋谷エリア ③銀座エリア
・「観光地」:①お台場エリア ②鎌倉エリア ③横浜中華街エリア
・「居住地」:①武蔵小杉居住者 ②吉祥寺居住者 ③八王子居住者

  • 調査対象期間

・before:2019年6月
・after : 2020年6月

  • 集計方法

・15分以上の滞在数をカウント

都心の傾向

滞在数の前年比(平日)

 

渋谷エリアと銀座エリアにおける平日滞在数の前年比は、下図のようになりました。
渋谷エリアで約29.5%、銀座エリアでは約37.2%減少している結果となりました。

本集計では訪日外国人の人数は集計していないため、訪日外国人の影響も考えると数値以上に都心には人が減っていたことが見受けられます。

 

 
 
滞在数の前年比

 

居住地分布の比較

 

下図は、各エリア来訪者の居住地分布を前年比較した図になります。

いずれのエリアも遠方からの来訪者は減少しており、近隣の市区町村からの来訪にとどまっているように見受けられます。

 

居住地分布の比較(渋谷)

 

 

居住地分布の比較(銀座)

 

 

観光地の傾向

滞在数の前年比(休日)

続いて、観光地の休日の傾向を比較しました。どちらのエリアも休日は70%以上減少している結果となりました。

 

 
滞在数の前年比

 

 

居住地分布の比較

観光地における各エリア来訪者の居住地分を見てみると、近隣からの流入も大きく減少している傾向で、特にお台場は足元からもほとんど流入していないように見受けられます。

 

居住地分布の比較(お台場)

 

 

居住地分布の比較(鎌倉)

 

 
 

居住地エリアの外出傾向

RT数の前年比(居住者別・平日)

視点を変えて、下記の地域居住者の外出傾向を調査しました。
※自宅を出発してから自宅に戻ってくるまでの一連の移動を「外出」としています。

外出傾向は地域による違いが見られ、武蔵小杉では約11.4%外出が減少しているのに対し、吉祥寺や八王子の外出数は、前年と比較して大きく変化が見られませんでした。これは日常の移動手段が、電車なのか、自転車や自家用車など人と接しにくい移動手段が多いのかといったことが影響しているかもしれません。

 

RT数の前年比(平日)

 

 

RT数の前年比(居住者別・休日)

一方で、休日はどの地域も減少しています。ただ、八王子は他の二つの地域よりはやや外出数の減少は低いようです。

 

RT数の前年比(休日)

 

 

時間と距離(居住者別・平日)

外出時の移動時間と移動距離も調査しました。

外出数には地域差が見られましたが、移動時間はどの地域も20%以上増加していることが分かります。これは一度の外出で、できる限り多くの用事を済ませたいという意識の現れでしょうか。

一方で、どの地域も移動距離は減少していますが、八王子は他の地域に比べると減少の幅は小さく、自家用車等の移動手段をお持ちの方は、コロナ禍でも移動範囲が大きく変わらないのかもしれません。

 

 
時間と距離(平日)

 

 

 
時間と距離(休日)

 

 

まとめ

 

今回の集計結果を改めてエリアごとに整理すると・・

都心エリア

  • 平日3割減、休日6割減
  • 特に平日は夕方以降の外出が減少している

 

観光地エリア

  • 平日6割減、休日7割減
  • 商圏は近隣以外はいまだ厳しい状況下にある

 

居住地エリア

  • 外出あたりの移動時間が増加、移動距離は減少している
  • ただし、郊外(八王子エリア)では移動距離の変化はあまりみえないように見える

 

いかがでしたでしょうか?肌感覚と近しいところもあれば、意外な面もあったかと思います。
今回は調査対象月を6月として「withコロナ」、「ニューノーマル時代」を占う人の動きとして調査しましたが、今後も刻一刻と変化していく人の動きを蓄積していく中で、様々な角度から調査をしていきたいと思います。
※混雑統計®の詳細をお知りになられたい方は、以下の紹介ページをご覧ください。

 混雑統計®とは?(紹介ページに飛びます)

元となる位置情報データ 混雑統計®について

 

「混雑統計®」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション(※)の利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータです。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれません。※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ

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